夫婦2人「オール電化住宅」で生活中。夫の帰宅が遅いので毎日「追い焚き」していますが、40℃で光熱費はいくらかかる? 1回あたりの電気代を試算
配信日: 2025.01.07

本記事ではオール電化住宅で追いだきにかかる電気代と、その節約のポイントを解説します。

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オール電化住宅の給湯設備はエコキュートが主流
オール電化住宅の給湯設備には、電気温水器と電気ヒートポンプ式給湯器があります。電気ヒートポンプ式給湯器は、ヒートポンプと呼ばれる技術を使って空気の熱を利用してお湯を作る高効率な給湯設備であり、エコキュートという名称が一般的です。
電気給湯器に比べて消費電力が約3分の1で済み、導入する住宅が増えてきていますので、本記事ではエコキュートを導入したオール電化住宅を想定して解説します。
追いだき1回あたりの電気代はどれくらい?
追いだき1回あたりの電気代を以下の条件で計算してみましょう。
●浴槽のお湯の量:200リットル
●妻と夫の入浴時間差:3時間
●お湯の温度変化:40℃から37℃に低下
追いだきにかかる消費電力は、次の式に当てはめて算出します。
消費電力量(キロワットアワー)=お湯の質量(キログラム)×比熱容量(キロジュール/キログラム)×温度変化(℃)÷3600キロジュール/キロワットアワー÷3
※水の比熱容量は約4.18キロジュール/キログラムです。
※エコキュートを使用するので、消費電力は3分の1として計算します。
200×4.18×(40-37)÷3600÷3≒0.23キロワットアワー
次に、先ほどの消費電力量から電気代を計算します。電気代は次の式を用いて計算します。
追いだきにかかる電気代(円)= 消費電力量(キロワットアワー)×31円(円/キロワットアワー)※
※1キロワットアワーあたりの電気代は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価
0.23×31≒7.1円
追いだき1回あたりの電気代は7.1円となりました。冬の期間の12月から2月の平日は毎日追いだきすると仮定した場合、追いだきにかかる電気代は約404円です。
追いだきの電気代を節約するための工夫
追いだきにかかる電気代を節約する具体的な方法は次の2つです。
ふたをしてお湯を冷めにくくする
追いだきする時間を短縮することは、電気代の節約に効果的です。生活リズムの都合で入浴時間を合わせることが難しい場合は、後の人が入るまでお風呂のふたをすることで、お湯が冷めにくくなり追いだきの時間を短縮できます。
お湯の量を減らす
あらかじめお風呂のお湯の量を減らし、温かいお湯を足しながら残ったお湯を追いだきすることで、温めなければいけないお湯の量が減り、電気代が節約できます。
エコキュートには高温差し湯という機能がついているものがあるので、この機能を使うことでより効率的にお湯を温められます。
追いだきを賢く使って快適なバスタイムを楽しもう
追いだきでお湯を3℃温めるためには、1回あたり7.1円の電気代がかかります。冬の期間の12月から2月の平日は毎日追いだきするという場合、かかる電気代は約404円です。
共働きなどで生活リズムが違えば、入浴時間が異なるのは仕方ないことであり、電気代がかかるからといってお風呂に快適に入れないのであれば本末転倒です。追いだきの電気代を節約するポイントを活用しながら、ゆっくりお風呂につかって温まりましょう。
出典
環境省 家庭部門のCO2排出実態統計調査における主要項目の経年比較及びCO2排出量の変化要因分析
一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター エコキュートとは
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー