更新日: 2024.10.02 貯金
「お金がない」が口癖の息子。30歳一人暮らしで平均並みの収入はあるようですが、全く貯金できないのは「浪費」が原因でしょうか?
・30代の平均支出
・30代の平均年間貯蓄
・貯金を殖やす方法
貯金がなかなか増えないとお悩みの方はぜひご覧ください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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30代の平均支出
2023年の総務省「家計調査/家計収支編」によれば、34歳以下の男性で単身世帯の平均年間消費支出は204万507円です。内訳は以下になります。
・食料:55万1513円
・住居:42万4174円
・光熱・水道:10万9669円
・家具・家事用品:5万9527円
・被服及び履物:7万1693円
・保健医療:4万9612円
・交通・通信:25万9473円
・教育:81円
・教養娯楽:33万467円
・その他の消費支出:18万4297円
消費行動を振り返り、平均より多く使っていると感じる項目があれば、その部分の削減を心がけるといいでしょう。
なお、上記の金額は全国平均です。首都圏と地方では家賃が大きく異なるなど、各項目の数値は生活環境によって変動する可能性がある点に注意が必要です。
30代の平均年間貯蓄
金融広報中央委員・知るぽるとの「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、30代単身世帯は、手取りのうち平均17%を貯蓄に回しています。30代の年間平均手取りが301万円であることから、年間51万1700円程度は貯蓄できる計算です。
なお、30代単身世帯の金融資産保有額は、平均が594万円、中央値が100万円となっています。20代が平均121万円、中央値9万円であることを考慮すると、20代から30代の間に貯金を順調に増やせていることが読み取れます。
一方、30代単身世帯で、貯蓄に回した金額が0円だった人の割合は23.8%です。30代で貯蓄ができないケースも珍しくないといえるでしょう。
ただし、貯蓄に回さなかった人の割合が20%台にとどまるのは30代のみです。結婚やマイホーム購入、子育てなどのライフイベントが発生しやすい40代以降は、貯蓄をますます増やしにくくなるでしょう。
貯金を殖やす方法
貯金を殖やす方法は、支出を減らすか、収入を増やすかに大きく分かれるでしょう。
支出の減らし方としては、家計簿をつけてお金の動きを可視化したり、項目ごとの消費金額に上限を決めたりなどが挙げられます。また、水道光熱費や携帯料金など、毎月決まって発生する項目を削ることも有効でしょう。それでも出費をおさえられない場合は、手取りの一部を自動的に差し引いて貯金に回す「天引き貯金」などが考えられます。
一方、収入の増やし方には次の方法などが挙げられます。
・資産運用をする
・給与の高い企業に転職する
・隙間時間で副業をする
・資格を取得し、手当を受給する
このうち資産運用は、貯金が減る可能性もある点に注意が必要です。また、一般的には長期運用が推奨されるため、短期間で利益を増やしたい方などには不向きでしょう。
転職においても、退職金や企業年金が減額されるケースがあるほか、人間関係がリセットされるなどのリスクがあります。それぞれのリスクを把握し、現状に適した方法で貯金を殖やすことが大切です。
30代単身世帯の平均貯蓄額は約600万円|貯蓄を殖やせないケースも珍しくないが、浪費対策は必要
30代単身世帯の平均貯蓄額は594万円、年間貯蓄額は51万1700円となっています。30代で貯金を増やせないケースも珍しくありませんが、今後のライフイベントなどを想定すると、少しでも多くの蓄えがほしいところです。もし浪費癖の自覚があるなら、できる限り早い段階で対策を講じる必要があるでしょう。
なお、今回ご紹介した金額はいずれも平均の値です。各数値は、居住地や勤め先の規模、学歴、入社年数などで変動する可能性があるため、ご注意ください。
出典
総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat) 家計調査/家計収支編 単身世帯 詳細結果表 2023年 第10表
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年) 第4表、第8表、第71表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー