更新日: 2024.10.09 その他家計

使用済みのペットボトルを「水筒代わり」に使用している母。不衛生な気がするのですが節約になるのでしょうか?

使用済みのペットボトルを「水筒代わり」に使用している母。不衛生な気がするのですが節約になるのでしょうか?
使用済みのペットボトルを再利用しているのを見ると、不衛生なのではないかと不安になる方もいるでしょう。また、「本当に節約に繋がっているのか」と疑問に思うこともあるのではないでしょうか。
 
そこで本記事では、使用済みペットボトルの再利用についてと、ペットボトルを使用した後の活用方法を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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ペットボトルの再利用は推奨されていない

環境省の水・大気環境局では、「空になったペットボトルを水筒代わりに再利用するのは、衛生面・安全面の観点からおすすめしない。」と伝えています。
 
そもそも、ペットボトルは使い捨ての容器として設計されているため、再利用に耐えられるほどの強度を持っていないといわれています。例えば、ホット用ではないペットボトルにお湯を注ぐと、変形してふたが閉まりにくくなったり熱湯がこぼれたりしてしまうのです。
 
また、各飲料メーカーでも、使い終わったペットボトルは再利用しないよう呼びかけています。衛生面において、以下のようなことが考えられるためです。


・ペットボトル内の飲み残しや水滴から雑菌が繁殖する
・空気中のカビや雑菌が侵入する
・気づかないうちに容器や内容液体にカビが生えていることがある

一度開けて口をつけたペットボトルを放置すると、雑菌が繁殖するといわれています。また、ペットボトルを洗って再利用したとしても、飲み口が狭いためきちんと洗いきれません。飲み残しや残った水滴から雑菌が繁殖し、次に注いだ飲み物に移ってしまうことも考えられます。
 
 

節約を意識するなら水筒がおすすめ

ペットボトルの再利用は、衛生面からも推奨されていません。節約を意識するのであれば、水筒を利用しましょう。水筒の価格は、容量や形によってさまざまで、幅広い種類が販売されています。
 
1回の支払いは水筒の方が高いですが、長期間利用できる点や衛生面で安心して使える点を考慮すると、水筒を使った方がいいといえます。さらに、水筒には保温保冷の機能があるため、温かい飲み物と、冷たい飲み物の両方が飲めるメリットもあります。
 
東京都水道局によると、1リットルあたりの水道代は0.24円です。500ミリリットル入る水筒に毎日水を入れた場合は、0.12円×30日となり、1ヶ月で3.6円の出費です。なお、500ミリリットル入る水筒に毎日水を入れて、365日使った場合は、43.2円になります。
 
なお、120円のペットボトルを1日1本、365日買った場合を計算すると、年間で4万3800円の支出です。水筒に毎日水道水を入れたほうが、ペットボトルを毎日購入する場合に比べかなり安い値段で済みます。毎日ペットボトル飲料を購入するよりも、水筒を持参する方が大幅な節約につながるでしょう。
 

使い終わったペットボトルはリサイクルできる

使い終わったペットボトルをリサイクルすると、細かく粉砕してフレーク状にした後に再資源化され、以下のものに生まれ変わります。


・食品用トレイ
・衣類
・自動車
・鉄道関連の繊維

ほかにも、文房具など、さまざまなものにリサイクルされています。
 
また、ペットボトルを、同等の品質のペットボトルに戻す「ボトルtoボトル」の取り組みも始まっています。「ボトルtoボトル」とは、ペットボトルを別の商品ではなく、ペットボトルに戻して何度もリサイクルすることを指します。環境省は今後、リサイクル技術の確立と拡大を進め、リサイクル率を高める目標を掲げています。
 
使い終わったペットボトルは、キャップとラベルを外し、ボトルの内部を軽くすすいでからリサイクルに出すとよいでしょう。
 

使用済みのペットボトルを水筒代わりにするのは衛生的に推奨されていない。節約の点から見ても水筒の利用がおすすめ!

使用済みのペットボトルを水筒代わりにするのは、耐久性や衛生面からおすすめできません。そもそもペットボトルは、再利用に耐えられる強度で作られていないためです。
 
また、直接口をつけて飲むペットボトルは、口や空気、水滴などから雑菌が侵入し繁殖することも考えられます。もし節約を考えるのであれば、長期間使える水筒を持ち歩くことをおすすめします。
 
使い終わったペットボトルは、リサイクルボックスに入れることで、再度ペットボトルやほかのものに生まれ変わります。環境問題への取り組みとして、ぜひリサイクルに協力しましょう。
 

出典

環境省 水・大気環境局 リサイクルしやすい工夫が満載! 身近なプラスチック、ペットボトルの“プラスマ”な秘密
環境省 リサイクルから「ボトルtoボトル」へ。飲料業界が取り組むサーキュラー&エコロジカル・エコノミー
東京都水道局 水の上手な使い方
 
※2024/9/27 記事を一部修正いたしました。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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