更新日: 2024.10.09 働き方
賃上げ宣言も虚しく…自動車業界の約半数が「給料が上がっていない」と回答! 収入を上げるためにできる方法とは?
しかし自動車業界で働く方のなかでは、賃上げに納得していない方も多く、現状が気になる方もいるでしょう。そこで今回は、自動車業界で働く方の悩みや年収事情を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
目次
自動車業界で働く方が抱える悩み
自動車総連によると、加盟組合全体で「平均1万3896円の賃上げに成功」と回答しています。
しかし、株式会社レソリューションが行った「自動車業界の悩み」に関する調査によると、現在の勤務先に不満や不安があると答えた方が75.0%といった結果が出ています。主な理由は、表1の通りです。
表1
給料が低い | 50.5% |
休みが取れない | 36.2% |
給料に対して業務内容が見合っていない | 31.6% |
残業が多く、長時間労働 | 30.5% |
昇給・昇格する見込みがない | 22.8% |
人間関係が悪い | 19.6% |
※株式会社レソリューション「「自動車業界の悩み」に関する調査」を基に筆者作成
調査によると、給料や労働条件に対して不満を持っている方が多い傾向にあるようです。さらに、年収に不満がある理由として「給料が上がらない」という意見もみられます。
同調査の「直近1年で給料は上がりましたか?」の質問に対して、上がったと回答した方は50.1%、上がっていないと回答した方は49.9%となっています。
自動車総連の発表は2024年3月20日時点のもので、中小の労働組合では交渉が続いている状態であったといわれています。そのため、すべての組合委員の結果が反映されていない可能性があり、自動車業界全体の給料が上がったわけではないと考えられるでしょう。
自動車業界における年収の実態
同調査によると「現在の年収を教えてください」の質問では、以下の回答が得られています。
・250万円未満:5.9%
・250万〜300万円未満:14.6%
・300万〜350万円未満:18.0%
・350万〜400万円未満:15.7%
・400万〜500万円未満:16.5%
・500万円以上:29.3%
令和4年度民間給与実態統計調査によると、給与所得者の平均年収は457万6000円となっており、約半分の割合の方は平均年収に届いていない現状があるようです。
自動車業界で年収を上げる方法
自動車業界で年収を上げる方法には、おもに以下の3つが挙げられます。
・資格を取得する
・キャリアアップを目指す
・給与水準の高い企業に転職する
年収を上げるための方法に資格の取得があります。例えば整備士の場合、3級自動車整備士の国家資格を取得し、2級、1級を目指すのが一般的です。資格を保有していると手当が支給される会社もあるようです。
1級自動車整備士を取得すると、技術面だけではなく、安全管理や整備士の指導を行える能力があるということになります。そのため、リーダーや工場長などへキャリアアップできる可能性があり、年収アップも期待できるでしょう。
また、同業他社の給与水準の高い企業に転職することも1つの手段です。自動車業界は労働環境の改善が推進されており、現状より高待遇での転職を目指せる可能性があります。
自動車業界全体では未だ給料に不満がある方も多い。もし年収をあげたい場合は、資格取得やキャリアアップ、転職を検討しよう
自動車業界では、2024年3月に平均1万3896円の賃上げに成功したと発表されました。
しかし、給料が上がっていない方の割合は約半数を占め、多くの業界関係者が年収や労働条件に不満を抱えているようです。現状に満足しておらず、年収を上げたいと考えているのであれば、資格取得やキャリアアップ、転職なども検討してみましょう。
出典
全日本自動車産業労働組合総連合会 2024年総合生活改善の取り組み 回答状況について
株式会社レソリューション「自動車業界の悩み」に関する調査(PRTIMES)
国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー