更新日: 2024.09.05 その他家計
「ライス無料」のラーメン屋に行くときは、毎回「茶碗2杯分」のライスを頼んでいます。どれだけ「お得」に食事できているでしょうか?
そこで本記事では、無料のライスを食べるとどれくらいお得になっているのかを検証します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ラーメン屋では欠かせないライス
ラーメンを食べに行く場合、ラーメンを単品では注文せず、セットにしたり追加でサイドメニューを注文したりする人も少なくないでしょう。ある調査によると、ラーメンとセットで食べたいものとして、餃子やチャーハン、次いでライスが挙げられたようです。
これらは基本的にサイドメニューであるため、追加料金を払って食べるものですが、「ライス無料」をうたっている店もみられます。さらに店によっては、無料であるだけでなく、おかわりも自由にできる場合もあります。
どれくらいお得になっているの?
もし無料サービスのライス2杯を金額に換算した場合、どれくらい得をしていることになるのでしょうか。
米代で考えた場合との比較
一般的にお茶碗1杯分のライスで使用する白米の量は、およそ67グラムといわれています。仮に5キロのお米を2500円で購入したとすれば、1杯のライスに必要なのは33.5円です。毎回ラーメンを食べるたびに無料ライスを2杯食べているのであれば、単純計算で67円得をしているということになります。
有料のライスを注文した場合との比較
大手ラーメンチェーンを参考に考えると、ライスは180円前後が相場です。つまり、2杯頼むと360円になるため、無料のライスを2杯食べるのはかなりお得になっていると考えることができるでしょう。
年間で考えたらどれくらいお得?
ラーメン店に足を運ぶ頻度について、ある調査によると、月に1回程度と回答した人が一番目で、次が1週間に1回でした。この結果をもとに、無料のライス2杯を年間換算した場合にどれほどお得になっているのかを考えてみましょう。
ラーメン店を月に一度利用するのであれば、お米代としては年間804円、有料のライスでは4320円得をしていることが分かります。さらに週に一度利用する場合では、お米代として年間3216円、有料のライスでは1万7280円もお得です。
健康面で考えてみると
ラーメンに無料のライスを合わせて食べるのは、金額面を考えると非常にお得で効率よくお腹を満たせるということが分かりました。しかし、健康面を重視した場合に、この組み合わせは果たして体によいものなのでしょうか。
ラーメンのカロリーの目安は、醤油ラーメンの場合1杯あたり約430キロカロリー、豚骨ラーメンは約450キロカロリーです。比較的高カロリーなのは味噌ラーメンで、540キロカロリーほどです。ライスは、一般的なお茶碗1杯の量であれば、250キロカロリーになります。
醤油ラーメン1杯とライス2杯を食べた場合、1食あたりの摂取カロリーは930キロカロリーです。トッピングの多いラーメンであれば、カロリーはさらに高くなると考えられます。一般男性(30〜49歳)の1日あたりに必要なカロリーの目安は、2700キロカロリーであるため、ラーメンとライス2杯の場合、カロリーを過剰に摂取しているといえるでしょう。
また、ラーメンとライスの栄養素は、主に炭水化物と脂質です。スープには脂質のほか、塩分も多く含まれています。トッピングによってはたんぱく質も補えますが、野菜はほとんど乗っていないことが多く、ビタミンや食物繊維が不足しています。
以上を踏まえると、ラーメンとライスの組み合わせは、お得にお腹を満たせても、栄養面では偏りのある食事といえるでしょう。
食べ過ぎには注意して
物価高で節約もしたい昨今の経済事情を考慮すると、ラーメン屋のライス無料は非常にありがたいサービスです。しかし、経済的にいくら得だからといっても、健康面を考慮すると、食べ過ぎには気をつけなければいけません。
また無料だからといって、必要以上に注文しすぎて食べきれずに残してしまうのはフードロスの観点から考えても避けるべきです。健康やフードロスのことも考えながら、お得においしいラーメンでお腹を満たしましょう。
出典
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020 年版)(※84ページに記載あり)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー