更新日: 2024.09.04 その他家計
節約のために「浴槽の水」を有効活用したい!「洗髪用」として使うのは流石にまずいでしょうか…?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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浴槽の水の再利用による節約効果
1分間シャワーを浴びる場合、使用する水量は約10リットルだといわれています。1リットルあたりの水道代は東京都水道局の情報より1リットル0.24円として計算すると、5分間使うためには約12円の水道代が必要です。
次に、シャワー5分間のガス代を計算します。まず水の温度を15度から40度へ上げ、都市ガスの発熱量を10750kcal/立方メートル、ガス単価は162円/立方メートル(2024年8月時点の東京ガス「一般契約料金(東京地区等)」B表単位料金を参照)、熱効率80%の一般的なガス給湯器を使った場合を想定します。
その結果、シャワー5分間にかかるガス代は約23.5円です。水道代とガス代を合わせると、5分のシャワーで約35.5円かかるため、1ヶ月(30日間)浴槽の水を再利用することで約1065円の節約になる可能性があります。
浴槽の水を使うメリット・デメリット
浴槽の水を使う1番のメリットは、光熱費の節約になる可能性があることです
デメリットは、お風呂のお湯を手桶などで汲む必要があるため、重くシャワーのように両手で頭を洗うことができない点だといえるでしょう。片手でお湯を頭にかけながら、もう片方の手でシャンプーやリンスを流す必要があるため、通常より手間がかかる可能性もあります。
浴槽の水の衛生面でのリスク
株式会社衛生微生物研究センターによる残り湯の細菌数の調査があります。お湯を張った直後の細菌数は1mLあたり数十個程度だったのが、入浴直後の風呂水は入浴人数が2名なら110個、3名なら360個、5名なら2700個と増加します。
また、入浴剤を入れた場合には入浴剤の成分も溶けています。
残り湯で髪の毛を洗うこともできますが、最後は清潔なシャワーで仕上げをし、十分にすすぎ、汚れが残らないようにするとよいでしょう。
お風呂のお湯の節約ポイント
残り湯は洗濯にも使うことができます。ただし、細菌が増える前に使い切るのが理想です。そのため、お風呂をあがったらすぐに洗濯して使いましょう。また、使うのは「洗い」工程だけにし、すすぎ工程は水道水を使ってきれいに洗い流してください。
また、掃除用としても残り湯が使えます。湯船に残ったお湯に重曹を入れ、そこに椅子や洗面器などのバスグッズを入れてつけ置きします。1晩経ったらスポンジで軽くこすり、洗い流すことできれいに掃除できるといわれています。
もし一般的なシャワーヘッドを使っているなら、節水シャワーヘッドに交換して使うのもおすすめです。
最後はシャワーで洗い流そう
浴槽の水を洗髪のために使うことはできますが、水のなかには細菌や汚れが含まれているため、最後はシャワーでしっかりと洗い流すようにしましょう。
そのほかにも、残り湯を洗濯に使ったり、掃除に使ったりするのも節約につながる可能性があります。一般的なシャワーヘッドを使っているなら、節水シャワーヘッドなどを活用するのもよいでしょう。
できることから取り入れ、水道代の節約につなげていきましょう。
出典
東京都水道局 よくある質問
東京ガス株式会社 ガス料金の算定方法について
株式会社衛生微生物研究センター お風呂の残り湯は使ってもよい?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー