更新日: 2024.09.01 その他家計
毎日の夕食を「魚料理」にしたら1ヶ月の食費はどうなる?肉料理にかかる費用と比べてみた
とはいえ、肉と比べ魚は高額なイメージがあり、購入することにちゅうちょしてしまう人もいるでしょう。
今回は、魚を食べることで得られる効果と、1日1回魚料理を食べた場合、1ヶ月にかかる費用について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
魚を食べることで期待できる健康効果
魚料理は手間がかかるイメージから、肉料理と比べ敬遠されがちのようです。
しかし、肉類に多く含まれる脂質「飽和脂肪酸」は、血液内のコレステロールや中性脂肪を増やす作用があるといわれています。そのため、摂取しすぎると血液がドロドロになり、動脈硬化を進行させるおそれがあります。
一方、サンマやイワシといった青魚に多く含まれているのは、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)といった、血液内のコレステロールや中性脂肪を減らす不飽和脂肪酸です。
健康を維持するためにも、肉や魚だけでなく野菜なども、バランスよく摂取することを意識するといいでしょう。
魚の価格は年々上昇傾向にある
肉と比べると、魚は価格が高いと感じている方も多いでしょう。実際に、近年魚の価格は高くなってきています。肉と比べて、魚はどの程度高くなっているのかについて調べてみました。
平成31年(令和元年)3月から令和6年3月までの価格の変動を「まぐろ」「さけ」「豚肉(ロース肉)」「鶏肉(もも肉)」の4種類で比較してみます。
農林水産省の「食品価格動向調査」による全国平均小売価格をまとめて、上昇率を計算したものが表1です。
表1
まぐろ | さけ | 豚肉(ロース) | 鶏肉(もも肉) | |
---|---|---|---|---|
令和6年3月 | 491円 | 312円 | 273円 | 140円 |
平成31年3月 | 441円 | 252円 | 260円 | 127円 |
5年間の上昇率 | 約1.1倍 | 約1.2倍 | 約1.1倍 | 約1.1倍 |
出典:農林水産省「大臣官房政策課食料安全保障室『食品価格動向調査(魚介類)』による全国平均小売価格」「大臣官房政策課食料安全保障室『食品価格動向調査(食肉・鶏卵)』による全国平均小売価格」を基に筆者作成(単位:円/100g)
魚と肉を比較して、若干ですが魚の方が上昇率は高い傾向にあるようです。また、魚の方が元々の価格が高く、肉類と比べて「魚は高い」と感じやすい傾向もあるでしょう。
1日1食魚料理を食べた場合の1ヶ月の食費
では、実際魚料理を毎日食べると1ヶ月いくらくらいかかるのかについて解説します。表2では、1日1食魚料理を食べた場合と、肉料理を食べた場合の1ヶ月(30日)あたりの費用を比較してみます。
表2
まぐろ | さけ | 豚肉(ロース) | 鶏肉(もも肉) | |
---|---|---|---|---|
令和6年3月 | 491円 | 312円 | 273円 | 140円 |
1ヶ月あたりの費用 100g×30日 |
1万4730円 | 9360円 | 8190円 | 4200円 |
出典:農林水産省「大臣官房政策課食料安全保障室『食品価格動向調査(魚介類)』による全国平均小売価格」「大臣官房政策課食料安全保障室『食品価格動向調査(食肉・鶏卵)』による全国平均小売価格」を基に筆者作成(単位:円/100g)
この数字は、魚と肉のみの価格となっており、調味料やそのほかのメニューの費用は含まれていません。三人家族で、1日1回まぐろを100gずつ食べた場合、まぐろの費用だけで、およそ4万5000円(1万5000×3)となります。
もしも、鶏肉を同様の条件で1ヶ月間食べたとすると、1万2600円(4200円×3)となり、まぐろ一人分の費用よりも、安く済みます。
なお、総務省統計局が発表している「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、二人以上の世帯の食費は、1ヶ月あたり8万6554円であることが分かります。つまり、1日1食まぐろを食べるだけで、月の食費の半分以上を使ってしまう計算です。
毎日、価格の高い魚を食べることで食費が高くなってしまうため、缶詰や練り物などの加工品を使う、比較的安価な魚を取り入れるなど、工夫が必要になるでしょう。
毎日魚を食べた場合の1ヶ月の食費は1万5000円。バランスのいい食事を心掛けよう
1日1回、100gのまぐろを食べた場合、1ヶ月のまぐろのみの費用は、およそ一人あたり1万5000円です。ほかにもさまざまな食費がかかることを考慮すると、高額な魚を毎日食べることは、予算的に難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。
食費が高くなりそうなときは、はんぺんなどの加工品や缶詰をうまく使って、費用をおさえることもできます。
魚料理だけでなく、バランスのいい食事を心掛けることもポイントです。野菜や肉類なども使って、健康にいい食事を心掛けましょう。
出典
農林水産省 大臣官房政策課食料安全保障室
「食品価格動向調査(魚介類)」による全国平均小売価格
「食品価格動向調査(食肉・鶏卵)」による全国平均小売価格(平成27年10月~令和元年6月)
「食品価格動向調査(食肉・鶏卵)」による全国平均小売価格(令和元年7月~令和6年4月)
総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要(5ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー