更新日: 2024.08.31 その他家計
1人暮らしで基本外食なので「食費が月5万円」。節約のため自炊を始めたいのですが、炊いたご飯を炊飯器で保温するのと、小分けにして冷凍するのでは、どちらが節約になりますか?
自炊を始めると、残ったご飯の保管方法や翌日の食べ方に悩むことがあります。物価の高騰も影響して、できるだけ経済的な方法を選びたいところです。
本記事では、炊いたご飯を炊飯器で保温する場合と、冷凍して電子レンジで解凍する場合の電気代について解説します。また、炊飯器や電子レンジを使って電気代を節約する方法も紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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炊飯器で保温する場合と電子レンジで解凍する場合の電気代
炊飯器でご飯を保温する場合と、冷凍したご飯を電子レンジで解凍する場合の消費電力や電気代を把握することで、どちらが経済的か判断できます。また、日常生活での節約のために電気代をシミュレーションする際にも役立ちます。
本項では、炊飯器の保温と電子レンジによる解凍の消費電力と電気代について、詳しく見ていきます。
炊飯器で保温する場合
経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ 2023年版」によると、炊飯器でご飯を保温する際の消費電力は、4時間で66ワットアワー、10時間で165ワットアワーです。
公益社団法人全国家電電気製品公正取引協議会によれば、電気代の目安単価は1キロワットアワーあたり31円です。そこから計算すると、保温時の電気代は4時間で約2円、10時間で約5円になります。また、炊飯1回あたりの消費電力は158ワットアワーで、電気代は約4円です。
電子レンジで加熱する場合
経済産業省資源エネルギー庁の同資料によると、電子レンジでご飯を3分加熱する場合の消費電力は35ワットアワーです。電気代目安単価1キロワットアワーあたり31円を使用して計算すると、電気代は約1円になります。
電子レンジを利用したほうが経済的
上記の計算から、炊飯器でご飯を保温する場合と冷凍ご飯を電子レンジで加熱する場合では、電子レンジのほうが経済的という結果になりました。
ただし、使用する炊飯器や電子レンジの種類、ご飯の状態、冷凍の仕方、使用頻度などによって結果が異なることがある点には注意が必要です。また、電子レンジのほうが経済的であっても、炊飯器には冷凍する手間を省け、すぐに食べられるというメリットがあります。
炊飯器と電子レンジの電気代を節約する方法
炊飯器や電子レンジは、使い方を少し工夫することで電気代を節約できる可能性があります。比較的簡単な対策で、光熱費の削減が期待できるでしょう。そこで本項では、炊飯器と電子レンジの節約方法について紹介します。
炊飯器の節約方法
炊飯器の電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
・使わないときはコンセントを抜く
・省エネ性能の高い炊飯器に買い替える
・エコモードを利用する
・タイマー機能を利用する
炊飯器を使用しないときにコンセントを抜くだけでも、節約が可能です。「省エネ性能カタログ 2023年版」によると、コンセントを抜くだけで年間45.78キロワットアワーの省エネが実現し、約1240円以上の節約が見込まれるそうです。
電子レンジの節約方法
電子レンジの電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
・加熱時間を短縮し、残りは自然解凍する
・電子レンジ内を定期的に清掃する
・省エネ性能の高い電子レンジに買い替える
加熱時間を短縮して残りは自然解凍することで、消費電力を軽減し、電気代の節約が期待できます。「省エネ性能カタログ 2023年版」によると、野菜は電子レンジで半解凍した後に自然解凍すると味もよくなるそうです。
また、電子レンジ内が汚れていると加熱効率が低下するうえに、油がついていると火災のリスクもあるため、定期的に掃除をしましょう。さらに、電子レンジが古い場合は最新の製品に買い替えることで、省エネ性能が向上し電気代の節約が可能です。
炊飯器でも電子レンジでも、節約を心掛けよう!
残りご飯の炊飯器での保温と電子レンジによる解凍は、どちらも少ない電気代で利用可能です。さらに、節約を意識する(使わないときはコンセントを抜くなど)ことで、電気代をより削減することもできます。
ただし、電気代だけでどちらかの方法を選ぶのではなく、手間(冷凍、ラップやタッパーの使用など)なども考慮して、自分に合った方法を選ぶとよいでしょう。
月5万円の外食費を抑えるためには、自分の生活スタイルに合った方法を見つけて、上手に節約し、経済的な生活を実現していきましょう。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ 2023年版
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー