更新日: 2024.08.25 その他家計
実家はいまだに「ボディーソープ」ではなく「石鹸」を使っています。母は「節約になる」と言いますが、本当でしょうか?
この記事では、ボディーソープとせっけん(固形)のコスト比較、それぞれのメリット、節約しながら使用する方法について調べてみました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
ボディーソープと固形せっけんのコスト比較
経済産業省によると、2020年以降、新型コロナウイルスの流行で手洗いによる感染予防が重視されるようになり、せっけん類への支出額が増加しました。また、殺菌作用などの効果があるせっけん類の購入が増えたことで単価も上昇しており、コロナ禍以前よりも家計の負担が増えているといえるでしょう。
そこで、毎日使用するボディーソープと固形せっけん、どちらがより節約効果が高いのかを比較してみました。
ボディーソープのコスト
一般的なボディーソープ(本体500ミリリットル)の価格は、メーカーやブランドによって異なりますが、およそ500円から1000円の範囲内です。1回の使用量を約6ミリリットル(2プッシュ)とすると、500ミリリットルのボディーソープは約83回分使用できます。
1日1回使用するとして計算すると、一人あたり約2.8ヶ月使用可能です。4人家族で使用する場合は、約21日で1本、1ヶ月(30日)に約1.4本必要となります。
●一人で使用する場合
年間に約4.3本使用することになり、500円のボディーソープでは年間約2150円、1000円のボディーソープを使用する場合は約4300円となります。
●4人家族で使用する場合
年間に約17本使用することになり、500円のボディーソープでは年間約8500円、1000円のボディーソープを使用する場合は約1万7000円となります。
固形せっけんのコスト
一般的な固形せっけん(通常サイズ、1個85グラム)の価格もメーカーなどによりさまざまですが、1個あたり70円から300円程度です。
1日1回の使用で1グラム減ると仮定すると、一人あたり85日(1ヶ月30日として、約2.8ヶ月)使用可能です。4人家族で使用すると約21日で1個、1ヶ月で約1.4個消費する計算となります。
●一人で使用する場合
年間に約4.3個使用することになり、70円のせっけんでは年間約300円、300円のせっけんを使用する場合は約1290円となります。
●4人家族で使用する場合
年間に約17個使用することになり、70円のせっけんでは年間約1190円、300円のせっけんを使用する場合は約5100円となります。
結果を比較すると、固形せっけんの方がボディーソープよりもコスト面で優位であることが分かりました。4人家族の場合、年間で最大約1万2000円の差が出る可能性があります。
ボディーソープとせっけん、それぞれのメリット
ボディーソープは、ボトルから直接適量を出せるため、量の調節が簡単にできて使いやすく、固形せっけんと比べて雑菌の繁殖リスクも低いといえるでしょう。また、さまざまな香りのバリエーションがあり好みに合わせて選べること、泡立ちがよく少量でも全身を洗えることもボディーソープのメリットといえます。
固形せっけんはボディーソープと比較してコスト面で優れているほか、成分もシンプルであることが多く、肌が弱い人にとっても刺激が少ない可能性があります。そのほか、包装が最小限でプラスチック使用量が少ないため環境への負荷が少なく、体だけでなく手洗いや洗顔にも使用できる点もメリットです。
節約しながら使用する方法
ボディーソープは必要以上に使用しないよう、1回の使用量を守るように心がけましょう。量が多すぎると、洗い流すために水の使用量も増えてしまいます。また、ボディーソープは詰め替え用を購入することで、コストをおさえられます。
固形せっけんを長持ちさせ、雑菌の繁殖をおさえて清潔に使用するためには、水はけのよいせっけん置きを使用し、乾燥した状態を保つことが大切です。せっけんを最後まで使いきるためには、小さく切り分けて使用したり、小さくなったら泡立てネットに入れたりするといった工夫をしましょう。泡立てネットは少量でも十分な泡を作るのに役立ちます。
せっけんの方がコスト面では優れている可能性がある。ボディーソープ派が節約するなら工夫が必要
ボディーソープとせっけん、どちらを選ぶかは個人の好みや生活スタイル、そして予算によって異なります。コスト面ではせっけんの方が優位であり、今回試算した結果では年間で最大1万円以上安くなる可能性があります。この金額は決して小さくありません。
一方、使いやすさや香り、保湿効果などを重視する場合は、ボディーソープの方が適していることもあるでしょう。
コストも大切ですが、使用感や環境への影響、自分の肌質などを総合的に考慮し、何を重視するのかを考え、選択する必要があります。
出典
経済産業省 「新しい生活様式」の定着が石けん類に与えた影響(コロナ禍の清潔に関する財の動向)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー