更新日: 2024.08.23 その他家計

電気代が“過去最高”に!?夏に一番打撃を与える「電気の使い方」とは?

電気代が“過去最高”に!?夏に一番打撃を与える「電気の使い方」とは?
夏は何かと消費電力が増える傾向にあります。昨今の物価高騰が続くなか「電気代が過去最高水準に近づく」といったニュースを耳にした方もいるのではないでしょうか。
 
そこで今回は、電気代の推移や今後の見通しについて調べてみました。夏に消費電力をおさえるために、各家庭でできる対策もご紹介しますので、参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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電気料金の推移と今後の見通し

東京電力エナジーパートナー株式会社によると、2024年7月請求分のモデル料金(契約種別:従量電灯B/契約電流:30A/使用電力量:260キロワットアワーにて算定)は8930円で、前の月より392円値上がりするとしました。
 
8月請求分に関しては、8873円で若干の値下げとなりましたが、2022年10月分から2023年1月分にかけての9181円に近づいていたため、過去最高水準に迫るのではとささやかれているようです。
 
電気代の値上げが続くといわれている理由のひとつに、物価高騰対策として国が実施していた電気料金激変緩和措置が、6月請求分で打ち切りになったことが挙げられます。
 
同じく東京電力エナジーパートナー株式会社によれば、低圧(従量制)の場合、2023年2月分から9月分までは1キロワットアワーあたり7円、2023年10月分から2024年5月分までは1キロワットアワーあたり3.5円、2024年6月分は1キロワットアワーあたり1.8円が値引きされていました。補助金の終了に伴い、7月請求分の電気料金は予想通り値上がりとなりました。
 
今後も、電気代は値上げが続くと予想されていましたが、国は「酷暑乗り切り緊急支援」として、2024年8~10月使用分の3ヶ月間、電気・ガス料金の補助を行うことが決まっています。
 
経済産業省資源エネルギー庁によると、電気代については、2024年8、9月使用分(9、10月請求分)は1キロワットアワーあたり4円、10月使用分(11月請求分)は1キロワットアワーあたり2.5円の値引きが実施されます。
 

夏に消費電力をおさえるための対策

酷暑乗り切り緊急支援で1キロワットアワーあたりの電気代が値引きされるとはいえ、夏は何かと電力消費が多くなる傾向にあります。家計を考えると、家族で節電に取り組んで光熱費をおさえたいでしょう。
 
経済産業省の「夏季の省エネ・節電メニュー」によると、夏季の電力需要は日中(13~17時ごろ)に高まる傾向にあるとのことです。電力供給は太陽光発電の出力が減少する点灯帯(17~20時ごろ)に厳しくなり、特に節電への協力が必要とされています。
 
同資料によると、夏の19時ごろの電力消費割合の多いエアコン、照明、冷蔵庫の省エネ・節電のポイントは以下の通りです。
 
・エアコン
 
屋内でも熱中症にかかる場合があるため、エアコンは必需品のひとつといえます。しかし、夏の19時ごろの電気の使用割合は38.3%と最も多く、夏に一番打撃を与えることが分かります。
 
室内を冷やし過ぎないようにして、無理のない範囲で室内温度を上げることがすすめられています。例えば、室内温度を26度から2度上げた場合、5.4%の節電効果(削減率)が期待できます。
 
目詰まりしたフィルターの掃除も節電につながり、削減率は1.9%とされています。ほかにも、日中はカーテンやすだれなどを使って窓からの日差しを和らげると効果的です。
 
・照明
 
電気の使用割合が2番目に多いのは、照明の14.9%です。外が暗くなってくると照明をつける必要がありますが、例えば、リビングなどの部屋の明るさを下げるだけで2.5%の節電効果が得られるようです。また、使っていない部屋など、不要な照明を消すことも大切なポイントで、削減率は1.5%とされています。
 
・冷蔵庫
 
冷蔵庫の電気の使用割合は12.0%です。夏は水分補給のために冷蔵庫の扉を開け閉めする機会が増える可能性があります。しかし、開けている時間を減らすことは節電につながります。冷蔵庫から必要なものをすばやく取り出すには、冷蔵庫内を整理整頓して、食品を詰め込み過ぎないようにするとよいでしょう。
 
なお、冷蔵庫の温度を「強」から「中」にして、扉を開ける時間を減らし、食品を詰め込み過ぎないようにすると、1.2%の節電効果が得られるようです。また、冷蔵庫と壁の間に適切な間隔をあけて設置することもすすめられています。
 

夏に一番打撃を与える「電気の使い方」になり得るのはエアコン!

2024年7月請求分のモデル電気料金が8930円で、2022年10月から2023年1月にかけての9181円に近づいていたため、過去最高水準に迫るのではと予想されていました。これは、物価高騰対策として国が実施していた電気料金激変緩和措置が、6月請求分で打ち切りになったことが影響していたようです。
 
しかし「酷暑乗り切り緊急支援」が発表され、2024年9、10月請求分は1キロワットアワーあたり4円、11月請求分は1キロワットアワーあたり2.5円の値引きが実施されます。
 
とはいえ、夏は何かと電力消費が増える傾向にあり、そのなかでも、一番打撃を与える電気製品はエアコンです。消費電力をおさえる対策として、設定温度を無理のない範囲で上げることができます。また、目詰まりしたフィルターを掃除することも節電につながります。
 
ほかにも、不要な照明を消したり、冷蔵庫を開ける時間を短くしたりして、電気代の節約に努めるとよいでしょう。
 

出典

東京電力エナジーパートナー株式会社 燃料費調整単価等一覧 燃料費調整単価(低圧)【参考】燃料費調整単価(低圧)およびモデル料金の推移
東京電力エナジーパートナー株式会社 国による電気・ガス料金支援について 3.値引き単価(税込)
経済産業省資源エネルギー庁 電気・ガス料金支援 酷暑乗り切り緊急支援
経済産業省 夏季の省エネ・節電メニュー ご家庭の皆様 電力使用の特徴(2ページ)、省エネ・節電メニュー(3ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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