更新日: 2024.08.22 その他家計
夏休み中、子どもを学童に預けていますが「お弁当」よりも「コンビニ弁当」にすべきですか? 毎日のことなので、高くても買うほうが“コスパ”は良いでしょうか?
お弁当は手作りのほうが安くて栄養バランスもよさそうですが、手作りの手間や材料費などを考えると、実はコンビニ弁当のほうがコスパ的にはお得に感じるかもしれません。実際どうなのか、本記事で解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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手作り弁当にかかる材料費と手間をコスト換算するといくらくらい?
まずは手作り弁当にどれくらい費用がかかるのかを考えてみましょう。お弁当の材料費はなんの具を入れるかで大きく異なります。今回は加工食品事業を営むニチレイフーズが2024年2月におこなったお弁当に関するWeb調査を参考にします。
同調査によると、お弁当にかける経費の全国平均は222円です。この金額はあくまでも実際に支出される経費のみですので、続いてお弁当にかかる手間もコスト換算しましょう。
ニチレイフーズの調査では、お弁当の作成時間は平均で約18分としています。また、厚生労働省の「令和5年度地域別最低賃金改定状況」によると、最低賃金の全国加重平均額は1004円です。1時間あたりで1004円ですので、お弁当の作成時間の18分の場合は約301円です。
お弁当にかける経費の222円と、手間の301円の合計で約523円がお弁当1食当たりにかかるコストと考えられます。
手作り弁当とコンビニ弁当ではどちらのほうがコスパは良い?
コンビニ弁当を購入した場合、1食あたりどれくらいかかるのでしょうか?セブン-イレブンの商品紹介ページを見てみると、主なお弁当の税込価格は次のとおりです。
・おにぎりランチ(356円)
・3種おにぎりのお弁当(421円)
・鶏めしご飯の幕の内(496円)
・鶏唐揚げ弁当(604円)
・炭火焼牛カルビ弁当(645円)
あくまでも一例ですが、今回の基準(523円)を下回る金額のお弁当も多くありました。子どもなので小さめのお弁当でおなかを満たせると考えると、手作り弁当よりもコンビニ弁当のほうがコスパが良いケースも多いと考えられます。
節約・栄養バランス・手間を考慮したお弁当作りとは?
手間と経費を考えるとコンビニ弁当のほうがコスパは良い場合もありますが、お弁当の材料費(222円)のみを考えると多くの場合は手作り弁当のほうが安くすみます。節約しつつ、栄養バランスや手間も考えながらお弁当を用意するなら、どういった点に注意すれば良いでしょうか?
まず考えたいのが、用意が楽で食中毒も防げそうなものです。夏場は食中毒に気をつけたいところですが、農林水産省によると食中毒の大原則は「つけない」「ふやさない」「やっつける」の3つで、主なポイントは次のとおりです。
・つけない……調理前に手を洗う、お弁当箱や調理器具は清潔なものを使う、食材はよく洗う(肉は食中毒菌が飛び散るため洗うのはNG)
・ふやさない……水分は大敵
・やっつける……しっかり加熱する
これらの点に注意しながら、前日におかずを作り置きしておくなど、手間を極力減らしておきましょう。また、手作り弁当とはいえ、全てを手作りにするのは大変です。冷凍食品を一部使用したり、毎日ではなくたまにはコンビニ弁当を活用したりすると、負担も軽減できるでしょう。
まとめ
夏休みのお弁当作りはとても大変です。手作りのほうが節約はできますが、手間を考えるとコンビニ弁当のほうがコスパが良い場合もあります。
食中毒などに気をつけながら、負担になり過ぎないよう、うまくコストや手間を減らしていきましょう。
出典
株式会社ニチレイフーズ 全国お弁当事情に関する調査 2024
厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧
農林水産省 お弁当づくりによる食中毒を予防するために
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー