更新日: 2024.08.13 ライフプラン

3人家族で‟家賃10万円”のアパート暮らしです。このまま払い続けるより「住宅ローン」で家を購入した方がよいでしょうか?

3人家族で‟家賃10万円”のアパート暮らしです。このまま払い続けるより「住宅ローン」で家を購入した方がよいでしょうか?
賃貸物件に住み続けていると「今の家賃を支払い続けることを考えると、住宅ローンを組んでマイホームを購入した方が安く済むのでは?」と考える方もいるでしょう。しかし、実際にマイホームを購入するとなると、さまざまな諸費用もかかるため、事前にしっかりと確認する必要があります。
 
本記事では、住宅ローンを月々10万円ずつ返済して35年ローンを組んだ場合を例に挙げ、いくら借り入れ可能なのかについて調べてみました。諸費用を差し引いて購入できる物件の金額と、持ち家と賃貸それぞれのメリット・デメリットも含めてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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住宅ローンを月々10万円ずつ返済するとしたらいくら借り入れ可能?

家賃10万円のアパートに住んでいて「月々同じくらい払うとしたらいくら借り入れできるのか」を知りたいときは、事前にシミュレーションを行っておくことをおすすめします。
 
住宅ローンを組む際には「固定金利」と「変動金利」のどちらかを選択します。固定金利とは借入時に定めた金利が変わらないもので「全期間固定型」と「固定期間選択型」の2種類です。一方、変動金利は市場の金利の動きによって定期的に見直しが行われます。
 
例えば、月々10万円の返済でボーナス払いなし、変動金利(年0.34%)として35年ローンを組んだ場合の借入額は、約3900万円です。ボーナス月に5万円ずつ返済した場合の借り入れ可能額は4280万円、10万円ずつ返済した場合は4610万円です。
 
ただし、変動金利の場合は途中で金利が上がることもあり得ます。3900万円の借り入れでは、金利が上がってしまうと、月の返済額が10万円を超えてしまう場合もあるでしょう。
 
なお、住宅金融支援機構が実施した「住宅ローン利用差の実態調査【住宅ローン利用者調査(2024年4月調査)】」によると、利用した住宅ローンの金利タイプについて、「変動型」を選択した方が76.9%、「固定期間選択型」を選択した方が15.1%、「全期間固定型」を選択した方が8.0%という結果であることが分かりました。
 

諸費用を差し引くといくらの物件を購入できるのか?

住宅を購入する際には、さまざまな諸費用がかかります。そのため、借り入れ可能額が3900万円でも、同じ金額の住宅を購入できるわけではありません。
 
まず、住宅ローンを組む際には、金融機関に対して融資手数料を支払ったり、ローン保証会社に保証料を支払ったりする必要があります。そのほかにも、不動産購入時の仲介を依頼した不動産会社への仲介手数料や、火災保険料・地震保険料・団体信用生命保険料なども諸費用に加わるでしょう。
 
一般的には、中古物件の場合は物件価格の6~10%、新築物件の場合は物件価格の3~7%が諸費用の相場といわれています。例えば、新築物件を購入するとして借り入れ可能額が3900万円の場合の諸経費は、117万~390万円程度になると考えられます。つまり、実際に購入できる物件の金額は3510万~3783万円程度です。
 

持ち家と賃貸のメリットとデメリット

「月々同じくらいの金額を払うのであれば、賃貸に住み続けるよりも持ち家を購入した方がいいのではないか?」と思う人もいるでしょう。
 
賃貸と持ち家、それぞれのメリットとデメリットを比較し、慎重に検討することをおすすめします。
 
まず、賃貸の場合は気軽に住み替えができたり、収入にあわせて家賃を調整できたりするなどがメリットです。その反面、資産として活用できないことや、自由にリフォームできないなどのデメリットもあります。
 
一方、持ち家の場合は資産として残せることや、住宅ローン完済後の負担が少ないことなどがメリットとして挙げられます。ただし、簡単に住み替えができず、固定資産税などの税金がかかるのがデメリットです。
 
自分たちにはどちらが向いているのか、家族で話し合って検討しましょう。
 

持ち家が向いているか賃貸が向いているかは人それぞれ

月々10万円の返済で35年ローンを組んだ場合、変動金利(年0.34%)だと3900万円の借り入れが可能になります。そこから諸費用を差し引くと、物件代には3510万~3783万円程度がかけられるため、同じ10万円を支払うのであれば、持ち家の購入も十分検討できるでしょう。
 
しかし、持ち家と賃貸には、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。その内容をしっかり比較したうえで、自分たちにはどちらが向いているのかよく考えてみることが大切です。
 

出典

住宅金融支援機構 住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2024年4月調査)】(8ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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