更新日: 2024.08.04 家計の見直し
一人暮らしを始めたことを後悔しています「お金が全く残りません」一人暮らしってこういうものですか? 赤字は毎月いくらまでならセーフでしょうか?
実際にいくらくらいの赤字ならばよいという具体的な決まりはありませんが、目安として参考にしてほしいのが単身世帯の消費支出です。それらに加えて適切な家賃の金額やお金を残す方法を理解し、お金を残すための努力をしてみてください。
本記事では、単身世帯の消費支出をはじめ、一人暮らしにかかる費用をおさえてお金を残す方法を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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単身世帯の消費支出
総務省の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、単身世帯の消費支出の平均は月額16万7620円で、内訳は図表1のとおりです。
【図表1】
費目 | 1ヶ月あたりの平均額 |
---|---|
食料 | 4万6391円 |
住居 | 2万3815円 |
光熱・水道 | 1万3045円 |
家具・家事用品 | 5955円 |
被服及び履物 | 4712円 |
保健医療 | 7426円 |
交通・通信 | 2万1796円 |
教育 | 2円 |
教養娯楽 | 1万9425円 |
その他の消費支出 | 2万5051円 |
※総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」より筆者作成
赤字は毎月いくらまでならセーフという、明確な決まりはありません。図表1の食料や光熱・水道などの内訳と現在の支出を比較し、使いすぎかどうかを考えてみるとよいでしょう。
一人暮らしの家賃は手取りの3分の1が目安
現在、一人暮らしをしていて毎月の家賃を負担に感じている場合、金額が適正かどうかを確認してみてください。一人暮らしの家賃は手取り収入の3分の1を目安とするのが一般的です。例えば、手取り収入が20万円の場合、目安どおりにするならば家賃を6万円以内に設定しなければなりません。
ただし、近年の物価高などを理由に手取り収入の4分の1や20%など、家賃の割合を低くしたほうがよいという意見も増えています。それでも、家賃は無理をせず、毎月問題なく支払える金額におさえることが前提になるということは同じです。
なお、実家暮らしの場合は、毎月の家賃負担が原則として発生しません。一人暮らしと実家暮らしを比較すると、家賃負担がない分だけ実家暮らしのほうがお金を残すことが容易な可能性が高いです。
家賃の平均は1部屋5万2994円
全国賃貸ビジネス協会の2024年6月の「全国家賃動向」によると、間取り別の全国平均家賃は以下のとおりです。
・1部屋:5万2994円
・2部屋:5万9031円
・3部屋:6万6873円
ただし、平均家賃は都道府県によって金額差が見られます。例えば、1部屋の平均家賃が最も高い東京都は7万5886円ですが、最も安い山口県は3万7092円になっており、金額差は約4万円もあります。
一人暮らしにかかる費用をおさえてお金を残す方法
一人暮らしでお金が全く残らないという悩みを持つ人は、自分の生活を見直してみましょう。以下の方法を取り入れるだけで、お金を残すことにつながる可能性が高いです。
・固定費を節約する
・買い物や外食の回数をおさえる
・先取り貯金に取り組む
以下で、方法別に内容を解説します。
固定費を節約する
固定費を節約することで、手元に残せるお金を増やせる可能性が高いです。固定費とは、以下のように毎月必ず発生する支出です。
・家賃
・水道光熱費
・通信費(スマホやインターネット)
・保険料
・サブスク代
固定費を見直して年間で数千~数万円の節約ができれば、長期にわたって手元にお金を残せます。残ったお金は、貯金に回すこともできるでしょう。比較的取り組みやすいのが通信費やサブスク代で、契約内容の見直しや乗り換え、不必要なものは解約することで、料金をおさえることにつながります。
買い物や外食の回数をおさえる
固定費のほかに、買い物や外食などにかかる変動費を節約できないか確認してみましょう。衝動買いや飲み会・外食の回数が多ければ、その分だけ変動費がかかって毎月の支出を圧迫するからです。
変動費をどのように見直せばよいか分からない場合、買い物にかける費用は2万円、外食にかける費用は1万円までというようにルールを決めておくとよいでしょう。
先取り貯金に取り組む
貯金をする習慣がない人は、先取り貯金に取り組んでみてください。自動積立や財形貯蓄などの給料天引きや、給料が支給されたらすぐに口座から引き落とされるといった方法を取り入れれば、変動費などに消えることなく貯金額として増やしていけるでしょう。
毎月の支出を見直して赤字の状態から抜け出そう
一人暮らしをしている場合、家賃の支払いが必要な分だけ手元に残せるお金が限られる場合があります。例えば、手取り収入が20万円で家賃6万円の賃貸物件に住んでいれば、残りの14万円で食費や水道光熱費や通信料といった費用をまかなわなければなりません。
ただし、毎月の支出を見直す、給料に手を付ける前に貯金をしてしまうといった方法で赤字から抜け出すことが可能です。無理のない範囲内で行うことが前提となりますが、手元にお金を残すために何が必要なのかを検討して実行してみましょう。
出典
総務省 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要
全国賃貸管理ビジネス協会 全国家賃動向
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー