更新日: 2024.07.30 その他家計
社会人1年目で「手取り17万円」です。節約のためにエアコンなしで「窓」を開けて寝ようと思うのですが、危険でしょうか? 少しでも“電気代”を節約したいです
本記事では、エアコンの電気代と、窓を開けて寝ることのデメリットなどを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
夜にエアコンを消すことで電気代は月2500円以上節約できる
毎晩エアコンを使っていた人が使用をやめた場合、どのくらい電気代が節約できるか試算してみましょう。今回は社会人1年目の人が、ワンルームマンションで一人暮らしをしているケースを想定します。
・エアコンの消費電力:390ワット(6畳用)
・1日の睡眠時間:7時間(23:30〜6:30)
・1キロワットアワーあたりの電気料金:31円/キロワットアワー
・使用頻度:毎晩エアコンを使用
以上をもとに計算すると、以下のようになります。
1日の電気代:0.39キロワット×7時間×31円/キロワットアワー≒84.6円
1ヶ月の電気代:84.6円×30日=2538円
寝るときにエアコンを使わなければ、1ヶ月あたり2500円超の電気代が節約できることが分かりました。
窓を開けて寝てはいけない2つの理由
エアコンを使わずに寝ることで電気代の節約にはなりますが、窓を開けっぱなしにすることによるデメリットもあります。主に以下の2つが挙げられます。
開けている窓から侵入される可能性がある
夜間に窓を開けっぱなしにしておくことで、窓から窃盗犯などに侵入される危険性があります。窃盗被害のなかで最も多いのが、鍵の締め忘れなどによる「無締まり」と呼ばれる状態で侵入されるケースです。
警察庁の資料によると、令和4年において無締まりの状態で侵入されたケースは全体のうち49.6%を占めています。特に夜間は周囲も暗く、侵入されるリスクが高くなります。
外の騒音で睡眠の質が下がる
窓を開けて寝ることで、外の騒音による睡眠への影響が出ると考えられます。騒音と睡眠の関係については、35デシベル以上の騒音があると睡眠への影響が出るとされています。35デシベルの目安として、閑静な住宅街の昼や図書館内が40デシベル程度に該当しますので、それよりも少し静かなレベルです。
また、近くを大型車両や電車が通過するような環境では、より睡眠への影響があるとされています。
エアコンを使用しながら電気代を節約するポイント
窓を開けて寝ることのリスクも分かるものの、やっぱり電気代が気になる、という人は多いでしょう。そこで、エアコンの使用方法を工夫し、電気代を節約するためのポイントを4つ解説します。
風量を自動運転にする
風量を自動運転に設定することで、部屋が冷えるまでは強風、設定温度に近づいたら微風に変更する、といった細かな調整をエアコンが最適な形で行ってくれます。結果として、手動で風量を設定するよりも効率的に部屋が冷え、電気代の節約につながります。
風の吹き出し向きを下向きにしない
暖かい空気は天井側(上)に、冷たい空気は床側(下)に向かうという性質があります。したがって、風の吹き出しが下向きになっていると、エアコンが設置されている天井側の空気は暖かいままになり、エアコンが部屋の温度が設定温度まで下がっていないと認識し、余分に運転してしまうことにつながります。
風の吹き出し向きは上、または水平方向に設定し、冷たい空気が上から下へ循環するようにしましょう。
エアコンのフィルターを掃除する
エアコンは室内の暖かい空気を吸い込んで、冷やした風を吐き出す設備です。空気が通過する部分に設置されたフィルターが目詰まりした状態では、吸い込む空気の量が減り、エアコンで冷やした空気を吐き出す量も少なくなってしまい、部屋を冷やすのに余計な電力がかかってしまいます。
目安として、2週間に1回くらいフィルターを掃除すると、衛生的にも節電の面でも効果が期待できるでしょう。
室外機の周りにものを置かない
夏場に室外機の前を通りかかったときに、熱い空気が出ているのを感じたことはないでしょうか。エアコンは室内の暖かい空気を吸い込んで、室外機を通じて熱を外に逃がしています。
室外機の周りにものを置いたり、カバーで覆ったりすると熱がうまく逃げず、熱い空気が部屋に戻ってしまい、冷房の効率が低下します。室外機の前はスペースをあけ、空気の循環がスムーズになるようにしましょう。
適切な温度でエアコンを使用して安眠できる環境を整えよう
窓を開け、毎晩のエアコンの使用を控えると月に2500円以上の電気代を節約する効果が期待できますが、睡眠の質の低下や、防犯面の問題があると考えられます。適切にエアコンを使用して安眠できる環境を整えましょう。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
警察庁 令和4年の刑法犯に関する統計資料
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー