更新日: 2024.07.24 その他家計

「冷蔵庫の背面」と「部屋の壁」を離すと節電になると聞きました。「放熱スペース」を空けない場合、電気代はどれくらい高くなりますか?

「冷蔵庫の背面」と「部屋の壁」を離すと節電になると聞きました。「放熱スペース」を空けない場合、電気代はどれくらい高くなりますか?
冷蔵庫の設置方法は、冷却の効率と電気代に大きく影響すると考えられており、特に冷蔵庫の背面を壁から離すことで、冷蔵庫内を冷やすときに出る熱を放出しやすくするといわれています。
 
しかし、限られたスペースの中で冷蔵庫の背面を十分に離せない場合は、電気代はどれくらい高くなるのでしょうか。
 
この記事では、冷蔵庫を壁にぴったりと設置した場合と、適切なスペースを確保した場合の電気代の違いを算出しています。また、そのほかの冷蔵庫の電気代の節約方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

冷蔵庫の設置に必要なスペースとは

冷蔵庫は、冷蔵庫の中を冷やすために、冷蔵庫の外に放熱する必要があります。このスペースのことを「放熱スペース」といいます。放熱スペースは冷蔵庫のタイプにより異なります。空けるスペースの目安を表1にまとめました。
 
表1

ドアの枚数 必要なスペース
3ドア以上 ・冷蔵庫の上50ミリメートル以上
・冷蔵庫の左右5ミリメートル以上
・湿気が多く壁の結露が気になるときは
背面を壁から30ミリメートル以上
2ドア ・冷蔵庫の上30センチメートル以上
・冷蔵庫の左右2センチメートル以上
・冷蔵庫の背面7センチメートル以上
 
【上にオーブンレンジなどを置く場合】
・オーブンレンジなどの上部10センチメートル以上
・オーブンレンジなどの背面から10センチメートル以上
1ドア ・冷蔵庫の上10センチメートル以上
・冷蔵庫の左右2センチメートル以上
・冷蔵庫の背面10センチメートル以上

※筆者作成
 

放熱スペースのありなしでどれくらい電気代が変わるのか

冷蔵庫を設置した後に、放熱スペースがあるときにかかる電気代とないときにかかる電気代を比較します。年間でかかる電気代は、以下の式で求められます。
 
・年間消費電力量(キロワットアワー)×電気単価(円/キロワットアワー)
 
冷蔵庫の年間消費電力量の目安は、251~273キロワットアワーとされています。今回は、年間消費電力量が262キロワットアワーの冷蔵庫を自宅に設置したと仮定しています。
 
電気単価は東京電力エナジーパートナーのホームページを参考に、29.8円/キロワットアワーとしています。放熱スペースがある場合は、1年間で約7808円かかります。
 
反対に放熱スペースがない場合は、1年間で約45.08キロワットアワーの電気を余分に使用するようです。そのため、放熱スペースがない場合に余分にかかる電気代は、約1343円です。
 
先程の放熱スペースがある場合にかかる電気代と合わせると、約9151円となります。なお、冷蔵庫の年間消費電力量は製造会社や商品によって異なり、電気単価は変動する可能性がありますので、参考程度にしてください。
 

冷蔵庫にかかる電気代の節約方法

冷蔵庫を設置するときに、放熱スペースをつくると約1300円節約できる可能性があることが分かりました。放熱スペースをつくる以外にも、以下のような方法で電気代を節約できる可能性があります。


・閉め忘れや無駄な開閉を減らす
・熱いものは冷ましてから入れる
・冷蔵庫のドアを開けている時間を減らす
・冷蔵庫内にものを詰め込みすぎない
・冷蔵庫の設定温度を適切にする
・高温になる場所への設置を避ける
・こまめに冷蔵庫の中を整理する

上記の方法の中には、比較的取り入れやすいものもあるので、ぜひ試してみてください。
 

冷蔵庫を設置するときに必要な放熱スペースがないと、年間約1300円電気代が高くなる可能性がある

冷蔵庫は、冷蔵庫の中を冷やすために、冷蔵庫の外に放熱する必要があり、このスペースのことを「放熱スペース」といいます。
 
放熱スペースがない場合に余分にかかる電気代は、年間で約1300円ということが分かりました。放熱スペースがない場合、年間の電気代が約1300円高くなるということです。
 
放熱スペースをつくる以外にも、冷蔵庫の電気代を節約する方法として、閉め忘れや無駄な開閉を減らしたり、冷蔵庫内にものを詰め込みすぎないようにしたりすることがあげられます。
 
電気代は値上がりする一方ですので、今回ご紹介した節約する方法を試してみてください。
 

出典

東京電力エナジーパートナー 料金単価表‐電灯
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集