更新日: 2024.07.20 その他家計
給湯器の温度を「39℃→38℃」に下げると、ガス代はどれだけ節約になりますか? 電気・ガス料金の「補助金」が5月分で終了したので、少しでも節約したいです
政府はその後、今夏も酷暑が予想されることから再開することを発表しましたが、これは期間限定であり補助はいずれなくなることが見込まれるため、ガス代による家計負担の増を心配する人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ガス代の多くを占める、給湯器の設定温度を下げることによるガス料金の節約効果や、無理なく設定温度を下げるためのポイントについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
ガス使用量の8割を給湯器で使用している
目に見えて火を使っていることが分かるので、ガス使用量のうちで一番多くをキッチンのガスコンロが占めていると思っている人は多いかもしれません。
しかし、実際は家庭のガス使用量の8割程度を占めるのは、お風呂やキッチンでの給湯の利用です。ガス代を効率よく節約していくためには、この給湯にかかるガス代を抑えるとよいでしょう。
給湯器の温度設定を1℃下げるとガス代が年間750円安くなる
給湯器の温度設定を1℃下げることで、どのくらいガスの使用量を削減できるのでしょうか。一般社団法人日本ガス協会によると、キッチンの給湯温度を3℃下げると1.6%、お風呂の給湯温度を2℃下げると1.9%の削減効果があるそうです。
1℃あたりを計算するために単純に割り算をすると、キッチンでは約0.5%、お風呂では約1.0%となりますので、1℃あたり1.5%と考えてガス料金を計算してみましょう。
1ヶ月ガス料金:5209円 ※1
ガス使用量における給湯器の割合:8割
設定温度を1℃下げたときの削減率:1.5%
※1:総務省 2023年度家計調査 家計収支編より二人以上世帯の平均値
5209円×80%≒4167円
4167円×1.5%×12≒750円
給湯器の設定温度を1℃下げることで、年間750円の削減になります。大きな削減額ではありませんが、設定を変えるだけなので手軽に取り組める節約です。
給湯器の設定温度を下げるポイント
給湯器の設定温度を下げることでガス料金の節約になりますが、給湯器の温度を下げることで生活の快適さが失われるのではと心配する人もいるでしょう。無理なく温度を下げるポイントをお風呂とキッチンそれぞれについて解説します。
お風呂の入浴温度を見直す
キッチンで使用するお湯に比べて、お風呂のお湯の温度を高めに設定している人が多いかもしれませんが、40℃を超える温度設定の人は入浴温度を見直してみましょう。睡眠の質を考えると、ややぬるめのお湯にゆっくりつかったほうが良いとされています。
具体的には40℃程度のお湯に、30分くらいを目安に心地よく入っていられる範囲で入浴することがポイントです。
食器の汚れに適した洗い方をする
食器は熱いお湯でなければ汚れが落ちにくいイメージを持つ人が多いかもしれませんが、ポイントを押さえればぬるま湯や冷水でも十分に汚れを落とすことは可能です。
最初に、食べ終わってから食器を洗うまでの間、そのまま置いておくのではなく水につけておくことで汚れを浮かせておきましょう。油汚れなどがひどい食器の場合や、調理後の鍋など、ガンコな汚れの場合には水に洗剤を入れておくことで、より汚れが落ちやすくなるのでおすすめです。
次に、例えばハンバーグをこねた後のボールのように、生の肉や魚がこびりついたような汚れの場合は、お湯よりもむしろ水を使用しましょう。たんぱく質は熱で固まる性質がありますので、水を使うことで、食器の汚れが落ちにくくなってしまうことを防ぎます。
ガス給湯器の設定温度を下げて無理なくガス代を節約しよう
ガス使用量の約8割を占めるのが給湯器であり、ガス給湯器の設定温度を下げることでガス代の節約につながります。無理のない範囲でお風呂やキッチンで使用するお湯の温度を見直し、生活の質を落とすことなくガス代を節約しましょう。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 電気・ガス料金支援
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー