更新日: 2024.07.17 働き方

趣味で同人活動をしていますが、これは副業に該当するのでしょうか?

趣味で同人活動をしていますが、これは副業に該当するのでしょうか?
副業禁止の場合、趣味で行っている同人活動も該当するのか悩むところです。そこで、今回は同人活動と副業禁止について、知っておくべきポイントをまとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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同人活動が副業に該当するのか

同人活動が副業に該当するかどうかは、その活動から得られる利益や活動の性質、またはあなたが所属する組織の規定によります。
 
あなたが公務員であれば副業は禁止です。そのため、副業として同人活動を行うことはできません。同人活動から利益が出ている場合、副業として扱われる可能性が高いでしょう。ただし、趣味の範囲であれば同人活動は許可されています。
 
副業が禁止されている会社で働いている場合、最悪の場合は懲戒処分になってしまうこともあるので注意が必要です。
 

利益を出していると副業扱い/赤字なら趣味

同人活動による収入が赤字であれば、確定申告の必要はありません。趣味として行われ、売上から必要経費を引いた結果が赤字である場合、申告は不要となるからです。
 
さらに、確定申告を行わないため、会社に知られることはありません。事業所得が赤字で確定申告を行わないことは、法的には脱税には該当しません。
 
ただし、赤字であることを証明する責任はありますので、経費の領収書などの証拠はきちんと保管しておくことが大切です。
 

副業所得が20万円を超える場合は確定申告が必要

同人活動で得た収益が20万円を超えると、確定申告が必要となります。ここで重要なのは、「売上」ではなく「所得」が20万円を超えるかどうかということです。所得計算は以下の通りです。
 
所得 = 売上 – 経費
 
必要経費とは、収益を生み出すために直接必要とされる売上原価・販売費・管理費などの費用を指します。具体的には以下のようなものが含まれます。

●売上原価
●給与、賃金
●地代、家賃
●減価償却費

ただし、家庭での経費は必要経費とは認められません。しかし、家庭での経費に関連する費用の中で事業所得を生む業務の遂行に必要な部分を明確に区別できる場合、その部分に相当する経費は必要経費となります。
 
また、同人活動における経費は、その活動を行うために必要な費用を指します。利益が確定申告の要否を決定するため、どの費用が経費として計上できるかを理解することが重要です。
 
基本的に「同人活動を行うために支払った費用」は全て経費として考えられます。具体的には以下のような費用が経費として計上可能です。

●同人誌の印刷代
●グッズやポスターの製作費
●イベントへの参加費や交通費、宿泊費
●画材費
●差し入れの費用
●作業スペースの家賃や公共料金
●インターネット料金 など

これらの経費を計上する際には、領収書を必ず保管しておかなければなりません。これにより、必要に応じて経費の証明が可能となります。
 

20万以上の利益を隠しておくと発生するリスク

副業として同人活動を行い、年間で20万円以上の利益を得た場合は確定申告が必要です。確定申告をすると住民税が変わり、それによって会社に副業が知られる可能性があります。
 
しかし、20万円以上の利益があるにもかかわらず確定申告をしないと、後で発覚した際に延滞税が課されるリスクがあります。利益が20万円を超えた場合は、必ず確定申告を行いましょう。
 

経費として計上できるのは確定申告をする年に売れたものの制作費

利益が20万円以下であれば、確定申告は不要ですが、経費として認められるのは「確定申告をする年に販売されたものの制作費」です。
 
例えば、100冊を単価1000円で制作し、60冊が売れて40冊が残ったとします。この場合、経費として申告できるのは売れた60冊分の制作費である6万円のみです。余った40冊分の4万円は経費として計上できません。利益計算を間違えないように注意が必要です。
 

副業禁止でも趣味の範囲内なら許可される

転職先が副業禁止の場合、趣味で行っている同人活動も副業に該当するのか悩むところですが、趣味の範囲内なら許可されます。
 
本記事では、同人活動と副業禁止について、知っておくべきポイントをまとめました。同人活動が副業禁止に抵触するかどうかは個別の状況によって判断されます。ご自身の状況を踏まえ、同人活動が副業に該当するか判断し、適切な対応を行いましょう。
 

出典

国税庁 令和4年分の確定申告においてご留意いただきたい事項
国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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