更新日: 2024.07.12 貯金

みんな毎月、いくら貯蓄や投資をしているの? 世代別の家計をチェック!

みんな毎月、いくら貯蓄や投資をしているの? 世代別の家計をチェック!
年齢によって、世帯年収や保有金融資産額は異なります。今回は世代別に、収入や貯蓄がどのくらいあるのか、平均金額をチェックしていきましょう。また、世帯別の投資の有無についても紹介します。
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

年齢別の世帯年収

一般社団法人投資信託協会が行った「投資に関するWeb調査」(調査時期:2023年1月、調査対象:20~69歳の男女1万人)によると、世代別の世帯年収の平均額は以下のとおりとなっています。
 

<世代別世帯年収>

20代:526万1000円
30代:589万円
40代:623万3000円
50代:673万2000円
60代:545万9000円

 
なお全世帯の平均年収は、598万1000円となっています。世帯年収がピークを迎えるのは、50代です。20代と50代では、世帯年収が約150万円違います。
 
日本では、年功序列で役職が決まる仕組みがまだ根強く残っていることもあり、年齢が上がるにしたがって、年収が高くなる傾向が見られると考えられます。 一方、 60代は定年退職をして仕事を辞めたり、その後の再雇用により賃金が下がったりするため、平均年収が下がる傾向があります。
 

世代別の保有金融資産

次に、同資料で世代別の保有金融資産の平均額をチェックしていきます。ここでいう「金融資産」とは、預貯金、社債や国債などの債券・株式、投資信託、生命保険のうち満期金のあるもの、貸出金などの、概算評価額を指します。土地や不動産は含みません。
 

<世代別保有金融資産額 >

20代:651万7000円
30代:1055万円
40代:1278万9000円
50代:1644万6000円
60代:2393万9000円

 
全世帯の平均的な保有金融資産額は、1485万円となっています。金融資産の金額が1000万円を超えるのは30代で、60代になると2000万円を大きく上回ります。
 
60代は、今後仕事を辞めて 収入が減るため、今までためた金融資産を切り崩して生活していくことになります。金融資産が2000万円以上あれば、今後もらえる年金と合わせることで、生活が可能だと考えられます。
 
ただし、毎年旅行に行きたい、万が一に備えて医療費を蓄えておきたい、など経済的により豊かな生活を送りたい場合は、仕事を辞めるまでに、金融資産が3000万円以上あるとより安心でしょう。
 

金融資産を増やす方法

家計の金融資産を増やす方法は、大きく3つあります。
 

1. 収入を増やす
2. 支出を減らす
3. 資産運用をする

 
先ほど紹介した平均年収と自分の年収を見比べて、自分の世帯年収が低い場合は、年収を上げることができないかチェックしてみましょう。例えば、妻がパートで働いている場合は、よりシフトを増やす、時給を上げる、正社員を目指す、副業を検討するなど、工夫することができないか検討してみましょう。
 
また、日々の支出を減らすことも、金融資産を増やすことにつながります。特に、毎月支払わなければいけない家賃などの固定費を減らすと、大きな節約になります。引っ越しなどのタイミングで、慎重に見直しましょう。
 
そして、金融資産を増やすポイントとして大切なのは資産運用です。長期的に資産運用を行えば、大きくお金を増やせる可能性があります。当分使う予定のない預貯金は、銀行の普通預金に置いておくよりも、資産運用に回すことを検討してみましょう。
 
例えば、投資元本500万円を年率5%で20年間運用したとすると、1300万円以上になる可能性があります。20代の方でも、平均保有金融資産額は約650万円あるので、500万円を投資に回すことができます。まだ資産運用に挑戦したことがない方は、ぜひチャレンジしてみましょう。
 

まとめ

家計の金融資産を増やす方法は、3つしかありません。「自分の金融資産が少ない」と思っている方 は、今回紹介した内容を参考にしながら、自分ができるものを併用してみましょう。
 

出典

一般社団法人投資信託協会 投資に関するWeb調査(投資に関する1万人アンケート)2022年度(令和4年度)調査報告書
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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