更新日: 2024.07.07 貯金
30歳を目前にして貯金がほとんどないことに不安を感じはじめました。まだ独身ですが、収入に対してどのくらい貯金するとよいでしょうか?
貯金目標の設定方法や、毎月の貯金額の目安、貯金を増やすための節約術や投資の基本について詳しく説明し、将来の経済的安定を目指すためのアドバイスをします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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貯金目標の設定法
貯金目標を設定するためには、「いつまでに、なんのために、いくら貯金をしたいのか」という目的に合わせたイメージをすると、モチベーションが上がりやすくなります。
例えば「趣味の旅行費用として、1年後までに30万円貯める」「結婚資金やハネムーン用に、400万円を5年後までに貯める」「マイホームの頭金用に、300万円を40歳までに貯める」など、明確な目標を設定するのがポイントです。
貯金を続けるコツは、収入に対して無理な貯金目標を立てないことです。定期的に貯蓄状況を確認して、目標の達成を目指しましょう。
毎月の貯金額の目安
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、20歳代の平均貯蓄率は18%です。
内訳を見ると、最も多いのが貯蓄率35%以上の18.8%、ついで多いのが10~15%未満の14.8%です。平均値は大きい数字に影響されやすいため、手取り収入に対して10~15%程度を貯金にまわすといいでしょう。
次に、平均給与をもとにした毎月の貯金額を見ていきましょう。国税庁長官官房企画課の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、25~29歳の平均給与は389万円です。
貯蓄率10%の場合は、毎月3万2416円を貯めると、年間38万9000円が貯蓄できます。貯蓄率15%だと、毎月4万8625円を貯めると年間58万3500円が貯蓄可能です。
自分の目標や収入に合わせて毎月の貯金額を計算して、無理をせずにコツコツと貯金をしましょう。毎月同じ金額ではなく、ボーナスがある月は、いつもより多めに貯金するのもおすすめです。
節約して貯金を増やそう
ここでは、貯金を増やすための節約術をアドバイスします。まずは、家計簿をつけて収入と支出を把握しましょう。家賃や保険、通信料などの固定費を抑えられる方法がないかを検討します。
次に、毎月決めた貯金額を先取りしたうえで、残りの給与で食費や交通費などの予算を決めます。予算内でやりくりができれば、お金を使いすぎて「今月は貯金ができない……」といった事態は防げるでしょう。
キャッシュレス決済サービスを利用するのもおすすめです。ポイント還元やキャッシュバック、割引制度などがあるケースも多く、現金に比べてお得に買いものができます。賢く節約して、無理なく貯金を増やしましょう。
投資の基本
節約だけでは、目標を達成できないケースもあります。そんなときは、投資を活用することで、より効率的に資産を増やせるかもしれません。ここでは、投資の基本を解説しましょう。
金融商品には、定期預金などのリスクも収益性も低い商品と、株式や投資信託などの収益性もリスクも高い商品があります。自分の目標に合わせて、金融商品を選びましょう。
例えば、近いうちに使う予定のお金は、安全に運用できる定期預金などがおすすめです。10~20年後といった将来使う予定のお金は、リスクをとって収益性の高い株式や投資信託を選ぶとよいかもしれません。長期投資で時間を味方につけることで、目先のリスクに一喜一憂する必要がなくなり、安定したリターンが期待できます。
おすすめは10~15%だが、少しずつでも貯金額を増やして経済的安定を手に入れよう
貯金の目的や目標を設定したうえで、収入に合わせて毎月の貯金額を決めましょう。節約をしたり、必要に応じて投資を検討したりしながら、コツコツと貯金を増やすよう心がけてください。
早いうちから将来のために貯金をしておくことで経済的な余裕が手に入ります。貯金が多いと、ライフイベントに備えられたり、安心して老後を迎えられたりと、心のゆとりにもつながるでしょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)
国税庁長官官房企画課 令和4年分民間給与実態統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー