更新日: 2024.07.03 その他家計
【月550円弱の値上げ】どうしてこんなに電気代が値上げされるんですか?今後は値下げされないのでしょうか?
本記事では、電気代が値上がりする原因や電気代をおさえる工夫などを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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電気代が値上げされる理由
電気代の値上げが続く理由には、いくつもの原因があります。国が電気・ガス価格激変緩和対策事業(激変緩和措置)の終了を決めたのもその1つです。1kwあたり10円未満の補助でしたが、電気を多く使うほど恩恵を受けられていました。
また、複合的な原因のため、たとえ1つの問題が解決しても、電気代はすぐには下がらない可能性が高いです。
本項では、電気代の値上がりが続く理由を3つ紹介します。
燃料価格の高騰
ロシアのウクライナ侵攻、中東情勢の不安定化、世界的な原油や石炭の需要増加などによって、燃料価格の高騰が続いています。
日本の発電は火力発電が主流です。原子力発電所は停止中か廃止措置中で、発電力が低下しています。火力発電は石炭・石油・天然ガスを利用して電気を作るため、燃料高騰の影響を受け、発電コストが上がっているのです。
再エネ賦課金の値上げ
再エネ賦課金とは、再生可能エネルギーによる発電の普及を目的に利用される賦課金です。再エネ電力の買い取り量が増えるほど再エネ賦課金も上がっていく仕組みで、2012年以降値上がりの一途をたどっています。
値上がった再エネ割賦金の一部は電気料金に転嫁されるため、値上がりの一因となっています。再生可能エネルギーの買い取り量が減らない限り、再エネ割賦金が値下がりする可能性は低いでしょう。
国内の電気の供給力不足
2011年に発生した東日本大震災によって発生した原子力発電所事故の影響で、国内の原子力発電所の大半が停止や廃止予定になっています。また、火力発電所の廃止や休止も相次いでおり、国内の電力は供給不足が続いている状況です。
供給に対して需要が高ければ、ものは値上がりしていきます。電力も同様に需要が増加して供給が追いつかなければ料金はこれからも上がっていくでしょう。
電気代の値下げはあるの?
電気代の値上がりが続く原因が複数あるため、1つの要因が解決しても即電気代が大幅に下がる可能性は低いでしょう。将来的に再生可能エネルギーの供給が安定するなどして再エネ賦課金がなくなる可能性もありますが、先行きは未定です。
さらに、世界中で電力の需要が高まっても低くなる見込みはほとんどありません。したがって電気代が数年のうちに急激に下がって2021年以前の価格に戻る可能性もほぼないといってよいでしょう。
電力会社を変える・太陽光発電の利用などすれば電気代が下がる可能性がある
個人の選択で電気代を下げる方法としては、電力会社を変える、太陽光発電を導入する、省エネ住宅に自宅をリフォームするなどの方法があります。省エネ住宅とは、高断熱・高気密の住宅で光熱費を下げられる住宅です。太陽光発電は太陽光を利用した発電システムであり、蓄電池を利用するなどして自家消費分を多くすれば、電気代を下げられます。
太陽光発電の導入や省エネ住宅の購入等にはまとまった費用がかかりますが、電力会社の変更は思い立ったらすぐに実行できます。しかし、あるとき突然大手電力会社よりも電気代が大幅に上がるリスクもあるのがデメリットです。
電気代を下げられる工夫は節電以外にもあるため、メリット・デメリットをよく考えて導入を検討してみてもよいでしょう。
無理のない範囲で電気代をおさえる工夫をしよう
電気を使わない生活は、もはや不可能といってもよいでしょう。電気代が上がり続けても現代生活を維持するためには、節電をしながら電気を使い続けるか、電力会社を変えるなどの工夫が必要です。
国は再生可能エネルギーの促進のため、太陽光発電や省エネ住宅の導入に前向きな傾向です。節電以外の電気代をおさえる方法もぜひ参考にしてください。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 電気・ガス価格激変緩和対策事業
再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2024年度以降の買取価格等と2024年度の賦課金単価を設定します
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー