更新日: 2024.06.29 その他家計
6月分から「電気代」が値上げ!? 4人家族で「月1万2000円」の場合、電気代はいくら上がる? 7月分の電気代を試算
本記事では、例として、4人家族で電気代が「月1万2000円」の場合だと、いくらぐらい値上がりすると想定されるのか解説します。
執筆者:石井麻理子()
6月から電気代が値上がりする要因
6月から電気代が値上がりする大きな要因の一つが、国からの補助金が廃止されることです。これまでは、政府による電気代やガス代の負担軽減策として、一定の補助を受けられましたが、2024年5月の使用分までで終了となり、2024年6月の使用分からは補助はなくなります。
※2024年6月、8月~10月に補助が再開する予定と発表されました。
これまでの補助金額
政府による電気代の補助金は2023年1月から始まりましたが、これまでの電気代に伴う補助額は、以下のとおりです。
・2024年4月使用分までは1キロワットアワーあたり3.5円
・2024年5月使用分は1キロワットアワーあたり1.8円
2024年5月使用分は、4月使用分までと比べて半額とは言え補助があったため、家計への負担は緩和されていました。2024年6月以降(7月請求分)についてはこの緩和措置が廃止となり、これまでの補助額分だけ家計の負担増加が見込まれます。
大手電力会社10社のうち最も値上がりしたのは関西電力
6月以降の電気料金については、各大手電力会社10社すべてで値上がりすることが決定しています。
なかでも、最も値上がり幅が大きいのが、関西電力です。関西電力によると、一般家庭(従量電灯A・月間ご使用量260kWh)の場合、2024年6月の電気料金は前月の2024年5月と比べ、月額平均で約442円値上がりする計算です。
年間に換算すると、およそ5304円の電気代値上がりが予想されており、家計にとっていっそう深刻な負担増加となるでしょう。
共同通信社によると、電気代の前年同月における家庭料金の標準的な値上がり率は、以下の通りです。
3人家族で電気代が「月1万2000円」いくらになる?
仮に、3人家族の電気代が去年の2023年6月時点で「月1万2000円」だった場合、2024年6月から電気代はいくらくらい上がるのか、以下の条件を基に試算してみたいと思います。
・前年同月比の電気代「月1万2000円」(2023年6月分の電気料金と仮定)
・関西電力を使用
「月1万2000円」+442円=1万2442円
同じ使用量であっても1年前の2023年6月頃から比べて、2024年6月使用分の電気料金は最大で44.6%上昇する計算です。
まとめ
ただでさえ物価の高騰が家計を直撃している昨今、追い打ちをかけるかのように補助金の廃止が決定し、さらに家計が圧迫される状況だと言えます。これから夏本番を迎えるにあたり、今から先が思いやられることかと思いますが、今後は各々が節電意識など、まずはできる節約を心がけることが大切でしょう。
出典
関西電力 2024年6月分電気料金の燃料費調整等
執筆者:鳥谷威
1級ファイナンシャル・プランニング技能士