更新日: 2024.06.30 その他家計
インスタ投稿のために週1回「5000円」のランチを食べています。年収が低いならもっと安いランチにすべきでしょうか?
いくら「SNS映え」のためとはいえ、身の丈に合わない外食を繰り返していては、生活に支障をきたしてしまう可能性があるでしょう。今回は、1食5000円のランチが生活費にどれくらい負担をかけるのかについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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全国の食費の平均支出はどれくらい?
総務省統計局の「家計調査/家計収支編 2023年」によると、単身世帯・二人以上の世帯における食費の年間支出額の平均は、以下の通りです。
年収100万円未満:41万2086円
年収100~200万円:46万8204円
年収200~300万円:54万3238円
年収300~400万円:58万4686円
年収400~500万円:56万8107円
年収200万円未満:66万7968円(平均世帯人員:2.23人)
年収200万円~250万円:78万3910円(平均世帯人員:2.34人)
年収250万円~300万円:83万5490円(平均世帯人員:2.29人)
年収300万円~350万円:90万7934円(平均世帯人員:2.31人)
年収350万円~400万円:93万5620円(平均世帯人員:2.48人)
年収400万円~450万円:98万7439円(平均世帯人員:2.61人)
年収450万円~500万円:99万6044円(平均世帯人員:2.82人)
食費にかけている費用は年収が高いほど上がる傾向にあると分かります。1週間に1回5000円のランチに行くのを1年間(52週)続けた場合、年間の総支出は26万円です。
仮に単身世帯・年収200~300万円のケースに当てはめると、残りの食費は28万3238円です。週1回昼食を抜いた年間食事回数は1040回、1食あたりに割ける予算は約272円と分かります。
また、単身世帯・年収300~400万円なら1食あたり約312円、単身世帯・年収400~500万円でも約296円です。食費に割り当てる生活費を多くするか、自炊を多くしないと維持するのは難しいでしょう。
二人以上の世帯だと1人あたりに使える金額はさらに減るため、週に1度5000円のランチに行き続けるのはより困難であると考えられます。
ランチの頻度や単価を減らすだけで食費に余裕が生まれる可能性がある
今回のケースでは週に1回5000円のランチに行っていますが、ランチの頻度や単価をある程度下げるだけで残りの食費に余裕が生まれます。例えば、ランチに行く頻度を2週に1回とすれば、年間の支出合計はおよそ13万円です。
また、週に1回のランチ代を5000円から3000円にした場合、年間の支出合計はおよそ15万6000円となります。週に1回のぜいたくなランチを維持したい場合は、頻度や単価を見直すと食費に余裕が生まれる可能性があるでしょう。
家計の消費支出に占める食費の割合は約20~24%が理想
家計の消費支出に占める食費の割合のことを「エンゲル係数」と呼びます。エンゲル係数の数値は各家庭の事情に大きく左右されますが、一般的に約20~24%の範囲に収めることが理想といわれています。
仮に年収350万円で消費総支出が300万円の場合、食費の理想は60万円~72万円といえます。ぜいたくなランチに行く頻度や単価は、ほかの食費も合わせて上記の数値をひとつの目安とするとよいでしょう。
ランチ内容は収入に見合った金額にしよう
週に1回5000円のランチに行くのは、年収によっては他の食費を圧迫する可能性があるため注意が必要です。ただし、頻度を2週に1回に落とすだけで他の食費にかける予算が大幅に増えるため、現実的にはランチの頻度か単価を落とすことを推奨します。
週1回5000円のランチをどうしても維持したい場合は、今より年収を上げる方法を検討するか、ほかの支出を切り詰める必要があるかもしれません。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査/家計収支編 2023年 単身世帯 詳細結果表
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査/家計収支編 2023年 二人以上の世帯 詳細結果表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー