更新日: 2024.06.29 その他家計

お湯を沸かすときは「電気ケトル」と「ガスコンロ」どっちが節約になる?

お湯を沸かすときは「電気ケトル」と「ガスコンロ」どっちが節約になる?
朝のコーヒーや料理にかかせない「お湯」ですが、お湯を準備する方法は家庭によって異なります。毎日小鍋でお湯を沸かす方もいれば、電気ケトルを使う方、大容量の電気ポットややかんで用意するケースもあるでしょう。
 
しかし近年は、電気やガスといった光熱費が値上がりしており、お湯を一回沸かすのもためらってしまう方もいるでしょう。今回は、お湯を沸かすときに電気ケトルとガスコンロ、どちらが節約につながるのか検証します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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電気ケトルとガスコンロの光熱費を検証

検証にあたり、電気ケトルとガスコンロでお湯を沸かすときの仮定条件を設定します。今回の検証の条件は、表1の通りです。
 
表1

沸かす水の量 1リットル
水温・室温 23度
沸騰の所要時間 電気ケトル:5分
ガスコンロ:7分
電気ケトルの消費電力/ガス出力の仕様 電気ケトル:0.65キロワットアワー
ガスコンロ:1.68キロワット(中火想定)
電力/ガス単価 電気ケトル:27.09円/キロワットアワー
ガスコンロ:155.98/立方メートル

表は家電メーカーおよび一般社団法人エネルギー情報センターの資料を基に筆者が作成
 
なお、今回参照する電力とガスの単価は、一般社団法人エネルギー情報センターに記載されている2024年2月時点の金額を採用しています。また計算にあたっては、水1リットルを沸かすときにかかる光熱費だけを算出するため、電気・ガスにおける基本使用料は考慮しないこととします。
 

電気ケトルの電気代

前述の条件で、電気ケトルを使ってお湯を沸かすとき電気代を計算しましょう。使用分の電気代の計算式は「消費電力(キロワット)×使用時間(時間)×電気料金単価(円/キロワットアワー)」で求められます。
 
すべての条件を今回のケースにあてはめると、電気ケトルの電気代は「0.65キロワット×0.08(時間)×27.09円/キロワットアワー」で計算できます。結果は「約1.4円」です。
 

ガスコンロでお湯を沸かすガス代

同じ条件下で、ガスコンロを使った場合のコストを計算しましょう。ガス代の計算式は「出力量(キロワット)×3.6(メガジュール/アワー)×使用時間(時間)÷ガスの発熱量(メガジュール/立方メートル)×単価(円)/立方メートル」で求められます。
 
またガスの発熱量に関しては、全国的に使われる家庭用プロパンガスのガス熱量「99メガジュール/立方メートル」を採用しました。
 
以上の条件をすべてあてはめると、「1.68×3.6×0.12÷99×155.98円/立方メートル」となり、1時間あたりのガス代は「約1.1円」です。
 
電気ケトルとガスコンロを比べた結果、電気の約1.4円とガスの約1.1円で、ガス代のほうが若干安いことが判明しました。
 

水温や製品によって光熱費は変動する

今回の検証でガス代のほうが安いことが判明しましたが、その差はわずか0.3円です。湯沸かしにかかる光熱費は製品の性能や契約している電気・ガス会社の料金によって変動します。条件次第では電気ケトルのほうが安く済むといったケースも十分あり得るため、検証の価格はあくまで目安である点に留意してください。
 
また、湯沸かしにかかる所要時間は水温や外気温に左右されます。今回は23度で計算しましたが、冬場で水の温度が0度に近い状態だと、時間はもっとかかるでしょう。
 

湯沸かしに使う道具は用途や特性で決めよう

今回の検証ではガス代のほうが安いという結果でしたが、電気ケトルとの差はわずかといえます。そのため電気ケトルとガスコンロで迷った場合は、お湯の用途で決めるといいでしょう。
 
電気ケトルとガスコンロはそれぞれ異なる強みを持つため、用途によって使い分けるのをおすすめします。
 

出典

一般社団法人エネルギー情報センター
 電気料金単価の推移

 ガス平均単価の推移
LPガス安全委員会 LPガスとは?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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