更新日: 2024.06.28 その他家計
オフィスの冷房が「24度」設定なのですが、寒すぎます…「28度」にした方が節約もできるのでは?
しかし最適な室温は個人差があり、寒いと感じる人も少なからずいます。また中には、「設定温度を上げた方が電気代の節約になるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
今回は、オフィスの冷房の設定温度を4度上げた場合に節約できる電気代と、冷房が効きすぎているときの対処法を紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
エアコンの温度設定を変えたときの節約効果はどれくらい?
環境省によると、エアコンの設定温度を1度緩和した場合の消費電力量は、冷房で約13%、暖房で約10%削減されるといわれています。仮にエアコンのカタログ消費電力が410W、フルタイム勤務相当である8時間連続運転し続けた場合の電気代を計算してみましょう。
家電製品における電気代の計算式は「消費電力(kW)×使用時間(h)×電力料金単価(円/kWh)」です。電力料金単価は31円/kWhとして計算します。
エアコンの消費電力単位は「W」で、まずは今回の410WをkWに変換する必要があります。1kWは1000Wにあたるため、エアコンの消費電力は「0.41kW」です。今回の条件をすべて含めた計算式は「0.41kW×8時間×31円」で、電気代は約101.68円です。
次に、設定温度を4度上げたときに節約できる電気代を計算しましょう。
設定温度を1度上げたときに消費電力量が約13%削減できるため、「0.41kW×8時間×13%」で、削減できる消費電力量は約0.43kWhとなります。4度上げる場合は約1.72kWhの削減となり、節約できる電気代は「1.72kWh×31円」で約53.32円となる計算です。
上記から、エアコンの設定温度を4度上げた場合1日8時間で約53.32円、1ヶ月20日勤務した場合だと、約1066円の節約につながる可能性があります。
職場の冷房が効きすぎるときの対処法
ここからは、職場の冷房が効きすぎるときの対処法を紹介します。職場には多くの従業員がいるため、自分が寒いと感じても、ほかの人は快適に感じているかもしれません。そんなときは以下の方法をお試しください。
ブランケットなど、寒さ対策アイテムを常備しておく
室内の冷房が効きすぎている場合は、ブランケットやレッグ・アームウォーマーといったアイテムで寒さ対策ができます。各部位を保温するだけでも寒さを感じにくくできるでしょう。
冷房の効きが弱い場所に移動する
オフィスの配置によって冷房の風があたりやすいところとあたりにくいところがあります。冷房の風がじかにあたる場所だとほかの人よりも寒さを感じるため、可能なら場所を交代してもらいましょう。
周りに相談する
「このままだと風邪をひく」と思ったときは、我慢せずに周囲の人に相談しましょう。いくら大多数の意見が反映されやすいとはいっても、実害がでるなら周囲も合わせてくれる可能性があります。厳しい職場環境は業務にも支障をきたすため、思い切って相談することをおすすめします。
健康のためにもエアコンの温度設定は調整しよう
外が暑いとオフィスのエアコンの温度設定を低くしてしまいがちですが、極端に低い温度は身体によくありません。寒いと感じる人が現れるだけでなく、倦怠(けんたい)感や頭痛といった「冷房病」のリスクも生じます。
今回試算した通り、設定温度を上げれば電気代の節約につながりますが、それ以上に身体のことを考えた室温に設定することが大切です。
出典
環境省 家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る エアコンの使い方について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー