更新日: 2024.06.24 その他家計
息子がスマホ充電器をコンセントに「24時間」差しっぱなし…もしかして「電気代」をムダにしてる?
スマホはバッテリーで動いているため、バッテリーの残量が減ると充電が必要です。外出先で充電がなくならないように、毎日家でスマホの充電をする方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、スマホの充電器を24時間コンセントに差しっぱなしにした場合の1ヶ月の電気代について検証してみました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
スマホの充電器をコンセントに差しっぱなしにするのは良くないのか?
充電完了後のスマホと充電器をコンセントに差しっぱなしにした場合、バッテリーの劣化を早める要因になったり、思わぬ事故につながったりするおそれがあるため注意が必要です。
バッテリーの劣化
充電が完了した後もスマホを充電器に差しっぱなしにすると、バッテリーの劣化を早めてしまうおそれがあります。従来、充電完了後もスマホを充電器に差しっぱなしにすると、過充電となりバッテリーの劣化を招く原因になるといわれてきました。
しかし、最新のモバイル機器は過充電にならないよう、充電が80%になると電流を弱めてバッテリーへの負荷を減らす機能など存在しているといわれているため、それほど影響が出ない可能性もあります。
気を付けたいのは、充電しながらスマホを使用して本体が熱くなった場合です。スマホのバッテリーは5度~45度の環境下では問題なく使用できますが、高温・低温などの極端な環境下ではバッテリーに負荷がかかってしまいます。
充電器を差しっぱなしにしておくことで、毎日忘れずに充電を行えます。しかし、充電をしながらスマホを使用した際にスマホ本体が熱くなった場合は、バッテリーの劣化を早めてしまう可能性があるため、スマホの操作や充電をいったん中止するようにしましょう。
やけどや誤飲などの思わぬ事故につながることがある
小さなお子さんがいるご家庭ではさらに注意が必要です。実際に、子どもがスマホの充電器を触り発生した事故にはやけどや誤飲などがあげられます。
このような事故を防ぐためにも、スマホ充電器やケーブルを子どもが触れる場所に置きっぱなしにしない、コンセントには子どもが簡単に取り外せないコンセントカバーを取り付けるなどの工夫が必要です。
スマホを接続したまま充電器をコンセントに差しっぱなしにした場合の待機電力
経済産業省 資源エネルギー庁の「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」によると、家庭の消費電力全体における待機時消費電力の割合は5.1%とのことです。
スマホの充電器における消費電力は1日0.83ワットであるため、電気料金単価を31円(キロワットアワー)とした場合、1ヶ月(30日と仮定)におけるスマホの充電器の待機電力は約0.77円です。
スマホの充電器にかかる電気代
次に、スマホを充電する際にかかる電気代を見てみましょう。充電時にかかる電気代は次の計算式で求められます。
・バッテリー電力量(ワットアワー)÷1000×電気料金単価(31円/キロワットアワー)
バッテリー電力量(ワットアワー)は次の計算式で求められます。
・バッテリー容量(ミリアンペアアワー)×定格電圧(ボルト)÷1000
一般的なスマホの容量は約3000ミリアンペアアワーから3500ミリアンペアアワーが主流といわれていますが、4000ミリアンペアアワーを超える大容量バッテリーを登載したモデルもあるようです。
仮にスマホの充電を1日1回行った場合、バッテリー容量別における1ヶ月の電気代は次の通りです。
3000ミリアンペアアワー:約10円
3500ミリアンペアアワー:約12円
4000ミリアンペアアワー:約14円
※バッテリーの定格電圧は約3.7ボルトと仮定して算出
スマホの容量に用いるミリアンペアアワーは、100%のフル充電から0%になるまでに放出される電気量のことをいい、この数値が大きいほど充電せずに使える時間が長くなります。
先ほどの待機電力にかかる電気代と合わせると、スマホの充電器を1ヶ月コンセントに差しっぱなしにした場合の電気代は約11円~約14円かかることが分かりました。
スマホの充電器を差しっぱなしにすると電気代は1ヶ月で約10円~14円かかる|充電が終わったら早めにコンセントから抜こう
スマホの充電器をコンセントに差しっぱなしにした場合、充電にかかる電気代とあわせて1ヶ月で約11円~約14円かかることが分かりました。消費電力にかかる電気代は1ヶ月で1円にも満たないため、それほど気にする必要はないかもしれません。
しかし、コンセントを差しっぱなしにした際の消費電力は家庭の消費電力において約5.1%です。充電器以外にも家庭で使用している電化製品はたくさんあるため、使い終わったコードはコンセントから抜く習慣をつけておくと、電気代の節約につながるかもしれません。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー対策課 平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー