更新日: 2024.06.20 働き方
50代男性です。副収入を会社にばれたくないのですが、いくらの収入から申告が必要になるでしょうか?
しかし、中には会社に内緒で副業をしている方もいます。会社へ報告せず副業をしている場合、会社にばれないかと不安に思う方もいるでしょう。
本記事では、確定申告が必要となる副収入の金額や、会社に副業がばれる理由などについて紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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副業の収入が確定申告に該当する条件
確定申告は給与を1ヶ所から受けていて、その給料のすべてが源泉徴収の対象となる場合において、給与所得や退職所得を除外した各種所得金額の合計が、20万円以上であれば行う必要があります。また、副収入が個人事業主であるか、給与所得であるかによって所得の考え方が多少異なります。
個人事業主は、売上金額から事業のために使用した必要経費を差し引いて所得を算出しますが、給与所得者は収入金額から決められた給与所得控除額を差し引いたものが所得です。
例えば、本業とは別の副業を個人事業主として行っている場合、売上が25万円あったとすると、経費が0円であれば所得は25万円となり、確定申告を行わなければなりません。しかし、経費が10万円かかった場合には所得は15万円となり、確定申告が必要となる20万円を下回るため申告は不要です。
副収入が20万円以下でも確定申告したほうがよいケース
副収入が20万円以下の場合には確定申告の義務はありませんが、条件によっては申告したほうがよいケースもあります。例えば、住宅ローン控除や医療費控除などを受けようと考えている人は申告しましょう。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを購入もしくはリフォームした際に、一定の条件を満たすと所得税が控除される制度です。2年目以降は、会社の年末調整で手続きを行えますが、初年度は自分で確定申告する必要があります。
医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの医療費が一定額を超えている場合に、所得が控除される制度です。医療費控除には、本人だけではなく生活を共にする配偶者や子どもに使用した医療費も含まれます。医療費控除は年末調整では手続きが行えないため、副収入の有無にかかわらず確定申告が必要です。
また、パートやアルバイトで副収入を得ている場合、バイト先で年末調整を受けていないと実際に納める税金よりも多く源泉徴収されているケースがあります。納めすぎた税金の一部が帰ってくる可能性があるため、毎年必ず申告しましょう。
副収入が会社にばれる理由
会社に副収入がばれる大きな理由として、住民税額の変動が挙げられます。一般的に、会社員であれば勤務先の会社が住民税の支払手続きを代わりに行ってくれます。そのため、会社は従業員一人ひとりの住民税額を正確に記録・把握していると考えられるでしょう。
本業とは別に副収入を得ると、副収入分の住民税が課税されます。給与額が増えていないにもかかわらず住民税額だけが上がるため、会社は自社以外からも収入を得ているのではないかと考えます。会社は給与額に見合った住民税額を簡単に把握できるため、副収入を得ていることがばれてしまうのです。
副収入が少なければ、会社にばれないと考えている方もいるでしょう。しかし、所得税の申告が不要であっても、住民税の計算をするために自治体へ総収入を申告しなければなりません。
総収入の申告を行わないと、会社から受け取っている給与額と総収入額にずれが生じ、会社が指摘を受ける恐れがあります。副収入分の住民税を会社が支払わなければならない可能性もあるため注意が必要です。
以上の通り、副業をする際は、副収入の金額に関係なく住民税の変動によって会社に副業がばれる可能性が高いことに留意しましょう。
一般的に確定申告は20万円以上から
副収入の金額が20万円を超えると、確定申告をしなければなりません。ただし、20万円を超えていなくとも、住宅ローン控除や医療費控除を活用したい方は、確定申告が必要です。
また、申告しているかどうかにかかわらず、本業とは別に副収入があると、住民税の金額が変わり会社にばれてしまう可能性があるため注意しましょう。
出典
国税庁 確定申告が必要な方
国土交通省 住宅ローン減税
国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー