更新日: 2024.06.03 貯金

彼と結婚を考えていますが、30代で貯蓄が「ゼロ」です…心配なのですが、他の人もそんなものでしょうか?

彼と結婚を考えていますが、30代で貯蓄が「ゼロ」です…心配なのですが、他の人もそんなものでしょうか?
結婚相手を選ぶにあたり、相手の経済状況を考慮することは自然でしょう。性格や価値観・趣味・将来の目標なども大事ですが、やはり収入や貯蓄など現実的な点も参考にしたいと思う人は多いのではないでしょうか。
 
そんな中、「付き合っている相手の貯蓄がほとんどない」というケースがあるかもしれません。今回のケースのように相手が30代で貯蓄がゼロだと、心配になるでしょう。
 
本記事では、30代の人の一般的な貯蓄額をご紹介するとともに、結婚資金や結婚後の生活資金がどれくらいかかるかについても解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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30代の3人に1人は金融資産を保有していない!?

金融広報中央委員会がまとめた「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、30代の単身世帯において、金融資産(預貯金・保険・有価証券など)を「保有していない」と回答した人の割合は、34.0%でした。
 
つまり30代のうち約3人に1人は、まとまった金融資産を保有していないことになります。なお金融資産を保有していないと回答した人のうち、口座の有無に関する内訳は以下の通りです。
 

・預貯金口座または証券会社等の口座を持ち残高がある:61.8%
・預貯金口座または証券会社等の口座を持っているが残高がない:28.2%
・預貯金口座または証券会社等の口座を持っていない:10.0%

 
本調査を踏まえると、30代の単身世帯のうち、貯蓄やそのほか金融資産を持つ人が多数派といえます。
 

30代の金融資産額はどれくらい?

前述の調査で、金融資産を「保有している」と回答した人の保有額を表1にまとめました。
 
表1

金融資産保有額 全体に対する割合
100万円未満 22.0%
100~200万円未満 9.3%
200~300万円未満 11.2%
300~400万円未満 9.3%
400~500万円未満 6.1%
500~700万円未満 8.4%
700~1000万円未満 5.1%
1000~1500万円未満 11.2%
1500~2000万円未満 2.8%
2000~3000万円未満 4.7%
3000万円以上 6.1%
無回答 3.7%
平均 912万円
中央値 300万円

※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」を基に筆者作成
 
保有額が400万円未満の世帯のみで「51.8%」と過半数に達しています。
 
一方、1000万円以上保有している世帯は24.8%にとどまりました。中央値が300万円であるため、金融資産を保有しているとしても、1000万円の大台を超える世帯はそれほど多くないといえます。
 

結婚するには貯金はどのくらい必要か?

結婚を考えるにあたり、結婚資金やその後の生活の資金について、事前に計画を立てておきたいというカップルは多いでしょう。必要な資金がどれくらいかかるか、一般的な傾向をご紹介します。
 

結婚にかかる資金は約300万円!

奈良アクア・ラボ株式会社が運営する「カネとホンネ調査研究所」が、20~30代の既婚男女412名を対象に実施したアンケートによると、結婚式にかかる平均費用は「300万2000円」です。費用のいくらかはご祝儀でカバーできるものの、約6割は自己負担する必要がありました。
 
また親からの援助を受けている割合が66.7%おり、自分たちだけでは結婚資金を拠出できないカップルが少なからずいると思われます。
 
結婚式や披露宴を行わないか、行うにしても小規模にとどめる方法もありますが、盛大に祝いたい場合は、ある程度貯蓄がないと厳しいかもしれません。
 

結婚後の平均支出は月に約27万5000円

総務省統計局の「家計調査 家計収支編(2023年)」によると、30~39歳の二人以上世帯の年間消費支出は「330万5888円」でした。月ベースでは約27万5490円です。
 
持ち家の有無や生活スタイルなどにより支出は変わりますが、貯蓄がゼロの場合、支出を超える収入がないと赤字になってしまいます。結婚後の生活設計を無理なく立てるには、貯蓄状況に加えて今後の収入状況を考慮する必要があるでしょう。
 

30代の約3人に2人は金融資産を保有……資金計画は慎重に

30代の約3人に2人は、保有額にばらつきはあるものの、何らかの金融資産を保有しています。貯蓄ゼロだと結婚できないわけではないとしても、結婚資金やその後の生活資金がある程度かかることを考えると、貯蓄があるに越したことはありません。
 
現時点で貯蓄がゼロの場合、結婚後の生活設計を現実的に見据えるなら、できるだけ早いうちから貯蓄やそのほか資産形成の方法を考えるとよいでしょう。
 

出典

金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号2 金融資産の有無、金融資産非保有世帯の預貯金口座または証券会社等の口座の有無および現在の預貯金残高、統計表の番号3 金融資産保有額(金融資産保有世帯)
総務省統計局 政府統計の総合窓口 e-Stat 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2023年 <品目分類>1世帯当たり年間の支出金額,購入数量及び平均価格
奈良アクア・ラボ株式会社 カネとホンネ調査研究所 【調査レポート】結婚式の費用300 万円! 3 人に1 人は挙式せず
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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