更新日: 2024.06.03 その他家計
浪費癖がひどく、毎月の「生活費援助」を求めてくる63歳の母に困っています…どうすればよいでしょうか?
しかし、親から頻繁に生活費を求められ、自分の生活に影響が出てしまうなら、対応が必要です。無理に仕送りをしても、親と自分のどちらにとってもあまりいい結果は生みません。無理のない範囲で仕送りをしつつ、親をサポートすることが大切です。
今回は、親への平均仕送り額や、浪費癖のある親への対応などについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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親へいくら仕送りをしている?
総務省統計局がまとめている「令和4年国民生活基礎調査」によると、5431万世帯のうち、親のみへ仕送りをしている世帯は104万7000世帯、子どもと親へ仕送りをしている世帯は9万1000世帯でした。つまり、全体の約2%の世帯が親へ仕送りをしています。
また、仕送り額の平均は親のみの世帯が平均5万6000円、親と子どもへ仕送りをしている世帯は平均13万4000円でした。親へ仕送りする金額を悩む場合は、仕送りの平均額も参考にしましょう。
また、平均額に届かなくても、自分の家庭に影響が出るレベルの仕送りはやめた方が賢明です。あまりにも親から求められる金額が多いときは、本当に親がその金額を必要としているのか、よく話し合っておく必要があります。
老後にかかる平均生活費
母親が63歳で無職、父親は65歳を超えており退職済みとして平均生活費を見ていきましょう。
総務省統計局の「令和4年家計調査」によると、世帯主が65歳以上かつ夫婦ともに無職の世帯における平均消費支出は23万6696円、税金や保険料などの非消費支出は3万1812円でした。対して、同条件の平均実収入は24万6237円なので、もし収入と出費がともに平均値と同じなら、毎月足りない金額は2万2271円です。
母親に貯金があまりなかったとしても、平均額と同額程度の仕送りを送っていれば十分に足りる金額ともいえるでしょう。
もちろん、急な入院や施設への入居が決まった場合に、一時的に多額のお金を必要とするケースはあります。しかし、母親から定期的にお金を求められる場合は、母親がなぜそのお金を必要としているのかをしっかり聞いておくことが大切です。
求められても仕送りが厳しいときは、素直に親にできない旨を伝えましょう。トラブルを防ぐために、必要に応じて第三者を介して伝えることも選択肢の一つです。
浪費癖を改善するためにも現状を理解してもらう
親の浪費癖をおさえ、生活費の援助を少なくするためにはまず現状を理解してもらいましょう。そのためには、まず親が使ったお金をまとめます。年間を通した金額が分かることが理想ですが、1年分が分からない場合はまず1ヶ月分の支出をまとめてみましょう。
まとめたあとで、親の収入と支出が合っているのかを比べます。明らかに収入よりも支出が多ければ、親に節約できるところはないのかを聞いて、無駄な支出を減らしていきましょう。親が働けるのなら、パートなどで働いて収入を増やす方法もあります。
このとき、これ以上の仕送りは自分の家庭にも影響が出る旨を伝えておくことも必要です。
話し合った内容は、メモなど目に見える形でまとめておきます。話し合ったあとでも親が言われたことを忘れて、ふたたび援助を求めたり浪費癖が現れたりするのを防ぐためです。
自分の親だからと無理に援助するのではなく、無理のない範囲で援助をしつつ、母親自身が浪費癖をおさえて生活を送れるようにサポートしましょう。
親への仕送りは無理のない範囲で行う
親への仕送りをしている世帯は、全体の約2%です。平均金額は親のみの場合は5万6000円の結果でした。仕送りをする際に重要なポイントは、無理をしないことです。たとえ親から求められても、仕送りにより自身の生活に影響が出るようなら断ることも必要です。
また、親に浪費癖のある場合は、一度支出をまとめましょう。支出をまとめると不要な出費が分かりやすくなり、浪費癖を改善できる可能性もあります。
出典
総務省統計局
E-stat政府統計の総合窓口 令和4年国民生活基礎調査 表番号56.57
家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)(18ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー