更新日: 2024.05.23 貯金
夫婦で年収「800万円」あるのに貯金が「ほぼゼロ」の娘夫婦。この年収ならいくら貯蓄があるものですか?
そこで今回は、年収800万円の夫婦の一般的な貯蓄額や家計事情について調べてみました。貯金ゼロの場合の対策についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
共働きで年収「800万円」の娘夫婦……。一般的な貯蓄額はどれくらい?
総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2022年(令和4年)平均結果(二人以上の世帯)」によると、二人以上の世帯のうち勤労者世帯の年収を5つのグループに分けた場合の貯蓄現在高は以下の通りです。
・平均:1508万円
・第1段階(~485万円):874万円
・第2段階(485万~627万円):1020万円
・第3段階(627万~789万円):1234万円
・第4段階(789万~1012万円):1696万円
・第5段階(1012万円~):2714万円
同調査から、年収が上がるにしたがって貯蓄額も増えていることが分かります。年収800万円の世帯は第4段階に該当し、貯蓄現在高は1696万円です。
年収800万円の世帯の一般的な家計事情は?
年収800万円の世帯の家計事情については、総務統計局の「家計調査(2022年)」に年間収入別のデータにて確認できます。年間収入十分位階級別によると、年収800万円は「第7段階」に当てはまりその内訳は以下の通りです。
・実収入:67万392円
・実支出:46万7693円
実収入から実支出を単純に引くと、20万2699円の黒字となり、そのうちのいくらかを貯蓄に回せる余裕が生まれると考えられます。
なお、実支出から社会保険など非消費支出を引いた消費支出は34万1340円で、内訳は以下の通りです。
・食料:8万6059円
・住居:2万3085円
・光熱・水道:2万5193円
・家具・家事用品:1万3838円
・被服及び履物:1万2296円
・保健医療:1万4845円
・交通・通信:5万2559円
・教育:1万8721円
・教養娯楽:3万2615円
・その他の消費支出:6万2129円
年収800万円で貯金ゼロの場合は家計の見直しを
年収800万円の世帯で、貯金がゼロの場合は、収支のバランスが崩れていることが考えられます。経済的に余裕があるため、生活のさまざまな項目で、お金をかけすぎているのかもしれません。
税金や社会保険などの非消費支出をコントロールすることはできませんが、消費支出の中から、節約のできる項目がないか探してみるといいでしょう。
見えを張って高級エリアに家を買ったり、近所の生活レベルに合わせて高級車を買ったりしているかもしれません。
子どもを小さいうちから私立学校に通わせたり、いくつもの習い事に通わせたり、外食が増えたりするなど、家計を圧迫する出費があれば見直す必要があるでしょう。
貯金ができずに収入を使い切ってしまう生活を続けていると、将来収入が減ったり、結婚・出産などのライフイベントがあったりする際に、生活レベルを落とせなくなってしまう危険性があります。
消費癖は早めに直して、節約できるところは節約して貯金に回す余裕が出るように工夫しましょう。給料から貯蓄分を天引きする「先取り貯蓄」を始めることもいいアイデアです。
年収800万円の平均貯蓄額は1696万円! 貯金ゼロの場合は早めの対策を
年収800万円の世帯の平均貯蓄額は1696万円であることが分かりました。平均的な収支についても、実収入は67万392円、実支出は46万7693円で、毎月20万2699円の余裕が生まれると考えられます。
ただし経済的な余裕から、消費癖がついてしまい、貯金がほぼゼロであるケースもあるようです。もしも娘夫婦が年収800万円で十分な貯蓄ができていない場合は、家計の見直しや先取り貯蓄を始めるなど、早めの対策をするようアドバイスしてみるといいでしょう。
出典
総務統計局 家計調査報告(貯蓄・負債編)2022年(令和4年)平均結果(二人以上の世帯)(19、20ページ)
総務統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat)家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2022年表番号2
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー