更新日: 2024.05.22 貯金
新社会人になり、1年が経過した息子。いまだに貯金が0円と聞き心配です。息子と同世代の社会人はどれくらい貯金しているのでしょうか?
そこでこの記事では、20代会社員が新卒1年目からどのくらい貯金しているのかを調査しました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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新社会人はどのくらい貯金できる?
では、実際の新社会人はどのくらい貯金できるのでしょうか。ソニー生命保険株式会社が行った「社会人1年目と2年目の意識調査2023」を参考に、貯金額と給与の使い道について紹介します。この調査では新社会人と、就職後1年が経過した社会人2年目の20〜29歳の男女1000名の回答を集計しています。
新社会人が1年でためた貯金平均額は49万円
新社会人が1年間で貯金した金額のうち、100万円以上の貯金をしたと回答した人の割合は23.0%と最も多く、次いで50万円〜100万円が20.6%でした。2022年に行った同様の調査結果では平均貯金額は62万円で、2023年の平均貯金額は13万円減少しています。
初任給の使い道1位は「貯金」
初任給を「貯金に回す」と回答した割合は44.4%で、1年後の社会人2年目に同じ質問をした結果、「貯金に回す」が34.2%で最も多い回答でした。貯金すると回答した割合は約10%下がっていますが、貯金に対する意識が高い点は社会人2年目でも同様と考えられます。
新社会人の給与は思ったより少ない
ソニー生命の調査では「入社後がっかりしたこと」の1位は「給料が少なかった(32.2%)」という結果になりました。また、初任給を「生活費(食費など)」に使ったと回答した社会人2年目の人は24.4%でした。
2つの回答結果から、初任給を実際に受け取ったら思ったよりも金額が少なく、貯金に回せる金額が減ってしまった人がいる可能性も考えられます。
社会人2年目からの貯金額
ライフステージの変化でも貯金額は増減します。金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査」を参考に、社会人2年目以降の20代、30代の貯金額を含む資産状況について紹介します。
新社会人の平均給与額は23万7000円
「家計の金融行動に関する世論調査」によると、大学を卒業して2023年に入社した新社会人の初任給は約23万7000円でした。給与は年齢に応じて増加し、25〜29歳の平均月給は約27万2600円、30〜34歳の平均月給は約30万9000円です。
年間100万円の貯金をするには、1ヶ月あたり約8万3000円の貯金が必要です。つまり新社会人が100万円を貯金する場合、約15万4000円で1ヶ月全ての出費を賄う必要があります。出費には家賃や奨学金の有無も含まれ、生活環境も影響するでしょう。
20代の平均貯金額は131万円
20代の単身世帯と2人以上世帯を合わせた、総世帯の平均貯金額は131万円でした。20代の単身世帯の場合は118万円で、総世帯と比較して13万円少ない結果です。
貯金以外の金融資産では株式・投資信託がそれぞれ37万円で、貯金に次ぐ割合を占めています。貯金を含む金融資産を保有していない20代の単身世帯の割合は8.7%、30代でも4.9%で、貯金0円の方も少なくありません。
貯金0円の20代はいるが、少額でも早めに始めた方がよい
新社会人から20代の貯金額について紹介しました。年齢に応じて平均貯金額は増えていますが、20代は収入もまだ多くなく、貯金が0円でも不思議ではないと考えられます。とはいえ、貯金の習慣や必要性を感じないまま、給与を全て使う生活に慣れてしまうと、ライフステージの変化で選択肢が減るリスクがあります。
どんなに若くても、突然の事故や病気で仕事ができなくなって収入が途切れる可能性もあります。もし貯金がなければ、医療費の支払いどころか、生活費や家賃さえもままなりません。少額からでも貯金をする習慣を身に付け、万が一に備えた方がよいでしょう。
出典
ソニー生命 社会人1年目と2年目の意識調査2023
金融庁広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]
金融庁広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー