更新日: 2024.05.18 その他家計
「水道代がもったいないから」とトイレの小では水を流さない夫…1日3回流したら水道代は1ヶ月でいくらかかりますか?
たしかに、トイレは流すたびに多くの水を消費します。流す回数や量を減らすことで、節約効果があるのではないかと考えるのも当然のこと。しかし、実際はどうなのでしょうか。
今回は、トイレを流す回数を減らした場合の節約効果、デメリット、そして効果の高い節約方法をお伝えします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
トイレを1日3回流す場合、1ヶ月の料金はいくら?
トイレの洗浄に使う1回当たりの水量は、大の設定で約8リットル、小の設定で約6リットルです。(節水機能の高いトイレではこれより少ない場合もあります。)
大の設定で1日3回流す場合、使用する水の量は
3(回)×8(リットル)=24(リットル)となります。
1ヶ月当たりの使用量を計算すると、
24(リットル)×30(日)=720(リットル)です。
東京都水道局の試算によれば、1リットル当たりの水道料金は0.24円です。この値を前述の720リットルとかけ算してみましょう。
720(リットル)×0.24(円)=172.8(円)
つまり、トイレを流す回数を1日3回に抑えた場合、1ヶ月にかかる水道代は約173円となります。
毎回水を流した場合と比べると?
一般的に排尿の回数は1日に5~7回くらい(昼間の排尿の間隔が約3~5時間)が正常といわれています。
トイレのたびに水を流した場合、水道代はいくらかかるのでしょうか。
表1
流す回数(1日当たり) | 水道代(一人・1ヶ月当たり) | |
---|---|---|
流す回数を減らした場合 | 3回 | 173円 |
毎回水を流した場合 | 7回 | 317円 |
※筆者作成
1日6回小便、1回大便でトイレを使用した場合で試算すると、
{6(回)×6(リットル)+1(回)×8(リットル)}×30(日)×0.24(円)=316.8(円)
一人当たり1ヶ月に約317円かかると分かります。つまり、トイレを流す回数を1日3回に抑えた場合、
317(円)-173(円)=144(円)
1ヶ月当たり144円節約していることになります。
トイレを流す回数を減らす場合のデメリット
トイレを流す回数を減らすことには、いくつかのデメリットが存在するのです。
まず、トイレの臭いです。通常、流すことによって排泄物を素早く排除し、臭いを抑えることができますが、流す回数が少ないと臭いのもととなる細菌が繁殖しやすくなり、不快な臭いが増します。
次に、掃除の手間が増える点です。汚れが蓄積すると、通常よりも頑固な汚れが便器にこびりつき、掃除が一層困難になるでしょう。
さらに、便器が詰まりやすくなるリスクも高まります。排泄物が長時間便器内に留まることで、排水管への負担が大きくなり、詰まりを引き起こす原因となることがあります。
これらのデメリットに対して、臭いを抑えるためには定期的な掃除を行い、詰まりを防ぐためには定期的なメンテナンスが不可欠です。
トイレの水道料金を節約!おすすめの方法
ここまで見てきたように、トイレを流す回数を減らすのはおすすめできません。水道料金を節約したいときは、以下の方法がおすすめです。
レバーの大小を使い分ける
前述のように、大のレバーでは約8リットル、小のレバーでは約6リットルの水を消費します。つまり、大と小のレバーでは約2リットルの差があるのです。金額に換算すると約0.48円。とても小さな額ではありますが、「ちりも積もれば山となる」です。
男性の小便の回数を1日6回とすると、年間で小レバーを使う回数は
6(回)×365(日)=2190(回)
これに上述の0.48円をかけると、1051.2円となり、年間で1000円以上の差となります。
男性が小便をする場合、トイレットペーパーを使わない人が圧倒的のはず。環境のためにも、小レバーで流すことを習慣化しましょう。
逆に大便で使用する場合やトイレットペーパーを使った場合にも毎回小レバーで流していると、詰まりのもととなります。大小のレバーを賢く使い分けるのが大事です。
お風呂の残り湯を活用する
トイレのタンクにお風呂の残り湯を入れて流せば、水道代はかかりません。残り湯の有効活用もでき、環境にも優しいですね。
お風呂の残り湯をトイレに使う場合は、以下の手順で行います。
1.トイレの止水栓を閉める
2.タンクの中に水がたまっていないことを確かめてから、タンクにお風呂の残り湯を入れる
3.レバーを使って水を流す
この方法では、タンク内の水が減るたびに給水が必要となります。また、トイレの手洗いは使用できません。少し面倒ですが、この方法を身に付けておくと、災害や工事で水道が使えないときにも役立ちます。
トイレを流す回数を抑えるとさまざまなデメリットも。もっと賢い節約方法にトライしよう
トイレを流す回数を減らすと、デメリットが多く、その割に節約効果はあまり高くありません。人間にとって排泄はとても大切な営み。気持ちよくトイレを使いながら、賢く水を節約しましょう。そのためには、家族で話し合い、できるだけお互いにストレスが少ない方法を選ぶのが大切です。
出典
東京都水道局 水道料金・下水道料金の計算方法(23区)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー