社会人生活が始まりました。5年くらいで1000万円貯めるのは難しいでしょうか?

配信日: 2024.05.16

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社会人生活が始まりました。5年くらいで1000万円貯めるのは難しいでしょうか?
社会人生活が始まって、給与のなかからできるだけ多く貯金をしたいと考える人は少なくありません。将来に備えて、5年程度で1000万円くらいお金を貯めたいと考える人もいるでしょう。
 
しかし、社会人生活を送るうえでは、生活費などの支出を負担する必要があります。そこで本記事では、20代前半の平均給与と手取り額、単身世帯の毎月の平均生活費をご紹介します。できるだけ多く貯金するために工夫できることも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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20代前半の平均給与は273万円

5年間で1000万円を貯めるには、1年間で平均200万円を貯める必要があります。社会人になりたての時点で年間200万円を貯蓄に回すことは可能なのでしょうか。
 
まずは、20代前半の給与がどのくらいなのかを見てみましょう。国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」の結果によると、20代前半の平均給与(1年通じて勤務した給与所得者の1人当たりの給与)は273万円です。男女別に見ると、男性は平均291万円、女性は平均253万円という結果が出ています。
 

年収273万円の手取り額はどのくらい?

年収が273万円あっても、全額が使えるわけではありません。手元に受け取れるお金は、社会保険料や税金などが差し引かれた、いわゆる「手取り」の部分だけです。
 
年収273万円の手取り額はいくらくらいなのか、おおよその金額を計算してみましょう(所得控除は社会保険料控除、基礎控除のみとする)。給料から引かれる社会保険料は、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料(業種により異なる)の3つです。年収273万円の場合、社会保険料は年間39万円ほど差し引かれます。
 
給料から引かれる税金は、所得税、住民税の2種類です。年収273万円に対してかかる金額は、所得税が約4万8000円、住民税が約10万6000円(均等割りを含む)です。
 
社会保険料と税金をすべて年収から差し引くと、年収273万円の手取り額はおよそ219万円となります。これは、年収の約8割の金額です。毎月にならすと、月収は18万円前後となります。
 

単身世帯の毎月の生活費は平均約17万円かかる

一人暮らしをする場合、毎月の生活費はどれくらいかかるのでしょうか。総務省「2022年 家計調査」の結果によると、34歳以下で働いている単身世帯の1ヶ月の平均生活費(消費支出)は、約17万円です。
 
毎月の手取り額が18万円前後、生活費が17万円前後かかるとすると、余りの1万円前後が毎月貯蓄に充てられる金額ということになります。初任給がいくらなのかにもよりますが、少なくとも平均的な収支では、社会人生活をスタートしてから5年間で、1000万円を貯めるのは難しいと言わざるを得ません。
 

できるだけ多く貯蓄をするためにできる工夫は?

1000万円を5年間で貯めるのは難しくても、家計を見直して工夫をすれば、貯蓄額を伸ばすことは可能です。仮に年収が273万円の人が手取りの20%を貯蓄に回せるようになれば、5年間で200万円以上の貯蓄を達成できます。
 
定期的に貯蓄ができるクセをつければ、年収は徐々に上がっていくことが期待できるため、早い段階で1000万円を達成するのも夢ではありません。
 
例えば、次のようなアイデアが考えられます。
 

・固定費など生活費のムダを見直す
・給料が入ったら先に貯蓄分を分ける「先取り貯金」に取り組む
・預金だけでなく資産運用にも資金を割り振る

 
生活を圧迫せずに無理なく貯蓄ができる習慣を作り、目標達成を目指しましょう。
 

社会人生活スタートから5年で1000万円は難しいが工夫次第で早く目標に手が届くかも

20代前半の平均的な年収や生活費をもとに試算すると、5年間で1000万円の貯蓄はかなりハードルが高い目標であることが分かります。年収が平均と比べて大幅に高いケースはともかく、一般的には期間をもう少し長く設定する必要があるでしょう。
 
目標貯蓄額に早く到達するには、生活費の見直しや節約、先取り貯金、資産運用など、単に貯めること以外の努力も必要です。できる範囲で工夫をして、無理なく貯蓄を増やしましょう。
 

出典

国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-
総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 2023年 表番号2
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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