よく「先取り貯金」をすすめられますが、不意の出費が多くて先取りをすると足りなくなります。「残った額を貯める方法」はうまくいかないでしょうか?
配信日: 2024.05.03
今回は、収支管理をはじめ、「先取り貯金」と「余ったら貯金する」場合のメリットを基にどんな方法で貯金をすればいいのか紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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収支管理について
貯金するにはまず、家計管理を見直すことから始まります。家計管理では、収入と支出のバランスをとることが大事です。毎月の手取り収入と支出を把握し、比較してみましょう。
支出を把握する
支出には大きく分けると固定費と変動費の2つがあります。固定費は毎月発生する一定の費用のことをいい、たとえば住居費やスマホの通信料などです。変動費は月ごとに変わる費用のことをいい、食費や日用品費などを指します。
2つの支出を把握するのに一番理想的な方法は家計簿を付けることでしょう。手書きの家計簿ではなく、スマホのアプリでも簡易的に家計簿を付けることができるため、自分が使った金額とその使い道をいつでも把握し管理することができます。
まずは支出の現状把握をし、「何に多く使っているのか」「無駄な支出はないか」などを確認しましょう。
手取り収入を把握する
手取り収入とは、実際に支出として使える金額です。会社員の場合、給与支給額から税金(所得税、住民税)と社会保険料(健康保険、雇用保険、厚生年金保険など)を差し引いた金額を指します。
給料明細を確認して毎月の手取り収入を把握し、支出額と比較することにより、手取り収入の使い道を管理できるでしょう。
先取り貯金のメリット・デメリット
先取り貯金のメリット・デメリットを表1にまとめました。
表1
メリット | デメリット |
---|---|
・お金を確実に貯めることができる ・無駄遣いを防止できる |
・気軽にお金を使えない ・急な出費時に困る |
※筆者作成
先に決まった額を貯金に回しておくことで、確実にお金は貯まっていくでしょう。たとえば、毎月5万円貯めると先に決めて使わずに分けておけば、年間60万円は貯まることになります。
また、決まった金額で毎月の家計をやりくりしていくため、無駄な支出を見直し、節約できる箇所を洗い出すことができるでしょう。
しかし、使えるお金の限度が決まっていることから、急な出費が出たときに対応ができないデメリットがあります。そうなるとその月の生活費が足らなくなってしまい、結局貯金していた分を切り崩さなければなりません。
余ったら貯金するメリット・デメリット
次に、余ったら貯金する方法のメリット・デメリットを表2にまとめました。
表2
メリット | デメリット |
---|---|
・急な出費が多くても対応ができる ・予算を気にせずにお金を使える |
・お金を使いすぎてしまう ・無駄な買い物に気づくことができない |
※筆者作成
余ったお金を貯金する方法のメリットは、冠婚葬祭や病気など急な出費も対応可能かつ、支出の予算を意識せずに自由にお金を使える点です。
しかし、自由にお金を使える反面、使いすぎてしまう可能性があります。予算を気にせずに買い物をしてしまうと無駄な支出に気づくことができません。
自分に合うなら残った額を貯金する方法でもいい
「先取り貯金」も「余ったら貯金」も両方メリット・デメリットがありますが、お金を確実に効率的に貯めることができるのは「先取り貯金」でしょう。しかし、「先取り貯金」は普段使えるお金が限られているため、金銭的にも精神的にもゆとりがなくなるという方もいるかもしれません。
どうしても毎月の支出と手取り収入を、把握や比較をしながら先取りして貯金するのが苦手と感じる場合は、「余ったら貯金」の方法でもよいでしょう。急な出費で結局貯めていた口座から引き出すことになれば、先取り貯金の意味はなくなります。
「先取り貯金」は貯まるが「余ったら貯金」は貯まらないというわけではないため、自分に合った貯金方法でストレスなく貯めるのがよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー