更新日: 2024.04.30 貯金
祖父からタンス預金「500万円」があると聞きました。急な葬式や入院のためとのことですが、家に置いておくのは危険ですよね? 盗まれたらどうしようと不安です…
そこで本記事では、タンス預金のメリット・デメリットを解説します。タンス預金について気になる人は最後までご覧ください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
タンス預金のメリットとは?
タンス預金のメリットとして主に以下の3つが挙げられます。
●自由にいつでもお金を使える
●金融機関が倒産しても影響がない
●他の人にバレずに貯金できる
それぞれ見ていきましょう。
自由にいつでもお金を使える
タンス預金の最大のメリットとして「必要な時にすぐにお金を使える」ことが挙げられます。銀行に預けるとお金を引き出すためにATMや窓口に行かなければいけなかったり、引き出す際に手数料がかかったりする場合があります。タンス預金であればわざわざ銀行に行く必要も手数料を気にする必要もないため、とても便利です。
また相続の際には亡くなった人の預金口座が凍結されるため、一定期間お金を引き出せなくなります。しかしタンス預金ならば凍結される心配がないため、相続人の葬式や墓石の費用を軽減できるというメリットもあります。
銀行が倒産しても影響がない
タンス預金は銀行破綻に影響されないこともメリットです。銀行が破綻した場合は預金が1000万円まで保証されるペイオフという制度がありますが、もし1000万円以上預けていた場合は大切な財産がなくなってしまう可能性があります。タンス預金であれば銀行の倒産リスクを回避し、財産消滅の不安を取りのぞけるといえるでしょう。
他の人にバレずに貯金できる
家族などに内緒でお金を貯めたいという人の場合はタンス預金が利用しやすいといえるでしょう。家族に内緒で銀行に預けたり、投資をしたりしても、調べれば簡単に資産状況を把握されてしまいます。タンス預金で誰にも内緒でこっそり貯金をしていれば、自分の財産を他の人に知られることもありません。
タンス預金のデメリットとは?
タンス預金のデメリットとしては主に以下の3つがあります。
●災害や盗難で資産を失う可能性がある
●インフレにより金利の影響を受けられない
●相続の際にトラブルが起きる場合がある
一つずつ見ていきましょう。
災害や盗難で資産を失う可能性がある
タンス預金をする場合には、火災や地震、水害などの災害や盗難により財産を失うこともあり得ることに注意しておきましょう。災害によって自宅が倒壊したとしても、家にある現金は火災保険や地震保険の補償対象にはなりません。災害によってタンス預金で貯めていた財産がなくなってしまう可能性があることを覚えておきましょう。
また空き巣からの盗難を防ぐためには、自分で十分に管理しなければいけません。銀行に預けておけば強固なセキュリティの中で資産を守ってくれるため、家でお金を保管しているよりも断然盗難リスクを下げられます。
インフレによる金利の影響を受けられない
タンス預金はインフレ時でも金利がつかないため、価値が低下する可能性があります。例えば、銀行預金の場合は金利が5%まであがれば、100万円の預金に1年で5万円の利息が付くといった具合です。タンス預金をしていることで金利上昇による利息の恩恵を受けられないことに注意しましょう。
相続の際にトラブルが起きる場合がある
タンス預金は相続の際に問題を引き起こす可能性があることも押さえておきましょう。タンス預金は周りの人からバレにくいというメリットはあるものの、相続手続きがすべて終わった後に自宅を整理していたらタンス預金が見つかると、再度税金の申告や遺産分割協議をしなければならなくなるという場合が生じるのです。
またタンス預金を見つけた人が勝手にお金をすべて持って行ってしまう可能性もあります。相続の際にトラブルが発生する場合もあることを念頭に置いておくとよいでしょう。
タンス預金のメリット・デメリットを考慮しつつ、タンス預金を続けるか考えましょう
タンス預金のメリットとデメリットについて解説しました。
メリットとしては「自由にいつでもお金を使える」「金融機関が倒産しても影響がない」「他の人にバレずに貯金できる」が挙げられ、デメリットとしては「災害や盗難で資産を失う可能性がある」「インフレによる金利の影響を受けられない」「相続の際のトラブルが起きる場合がある」があります。
メリット・デメリットを十分考慮したうえで、タンス預金を続けるかを家族で考えてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー