更新日: 2024.04.29 家計の見直し
共働きアラサー夫婦なのに毎月赤字で家計が火の車! 世帯月収40万円ですが、うちは平均よりお金を使い過ぎでしょうか?
執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
3人家族の生活費はいくら?
「毎月の家計収支が赤字! どうしたらいいの?」「私の家計管理がダメなの?」と、Aさんが不安になる気持ちはよく分かります。仕事も子育ても一生懸命しているのに、これではストレスがたまる一方です。よその家庭がどうしているのか気になりますが、聞く勇気も時間もありません。3歳の子どもの世話に追われる中、一般的な3人家族の生活費を知りたくなったそうです。
総務省が行っている家計調査によると、3人家族の生活費の平均は約31万円です。そしてその内訳は図表1のようになっています。
(図表1)
これはあくまでも3人家族の平均です。Aさんの場合は、これに家賃10万円を加算すると約41万円です。月収40万円で毎月3~5万円の赤字と擦り合わせると、平均値から2~4万円のオーバーといったところでしょうか。
お金の使い方は家庭によって違いますので一概にはいえませんが、せっかくなので今回は上の図表をベースに少し考えてみます。図表とご自身の家計を比較してください。3人家族といっても、子どもの年齢によって食費などの項目は大きく違います。ですが図表より多く使っている項目、数字内に収まっている項目に分けて考えると、どこに無駄遣いが潜んでいるのかを知る手掛かりになります。
家計のスリム化で赤字脱出
家賃は収入の25~30%が一般的な目安です。これには諸説ありますし、それぞれ個人の事情によっても変わります。Aさんの場合はこの範囲に収まっていますので、今回は他の項目について考えます。家計のスリム化を目指すチェックポイントをあげてみました。
(1) スマートフォン関連
スマートフォンなしでは生活ができなくなりましたが、料金プランなどの見直しはしていますか? 自分に使い方に合っているか、使っていないオプションがないか等を確認してみましょう。
(2) 食費
子どもの面倒を見ながらの家事は時間との闘いです。ついつい外食も増えます。大抵はファストフード店などを利用しますので、単価は高額ではありません。ですがこれが危険信号で、回数が増えると大きな値になります。頻度を減らすなど工夫が必要です。
(3) 子どものお稽古や玩具など
「子どもにはいろいろな経験をさせてあげたい」と、ついつい財布が緩みます。予算を決めることが大切です。
(4) キャッシュレスで買い過ぎる
普段の買い物はスマホをかざすだけ、ネットショッピングではポチっとするだけ。簡単に買い物ができます。「ついつい買ってしまう」「とりあえず買っておく」その前に一度「それ必要?」と、ひと呼吸おくことがお勧めです。
(5) 児童手当は将来のために別扱いにする
子どもが成長するにしたがって多くの教育資金が掛かります。別勘定として残すことで、将来の安心につながります。
いずれも簡単はありませんが、心がけひとつで改善できるものばかりです。まずは赤字から脱出し、次は貯蓄体質を目標に。家計に余裕ができたら、家族の思い出作りにも使ってほしいと思います。
出典
e-Stat 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯
<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 (表番号3-1)世帯人員別
e-Stat 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士