更新日: 2024.03.31 働き方

普通に退職したはずが、なぜか「懲戒解雇」になっていて退職金が支払われない!? こんなのアリ!? 対応方法についても解説

普通に退職したはずが、なぜか「懲戒解雇」になっていて退職金が支払われない!? こんなのアリ!? 対応方法についても解説
「会社を辞めたいけど辞めさせてくれない」「退職が決まって有休消化をしたいけど休ませてもらえない」など、退職に関するトラブルはさまざまです。
 
時には、普通に退職したはずなのに、なぜか「懲戒解雇扱い」とされてしまうケースもあるかもしれません。本記事では、懲戒解雇の特徴や、懲戒解雇となる要件、不当に懲戒解雇にされてしまった場合の対応について解説しています。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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懲戒解雇とは

「懲戒解雇」とは、労働者が会社の秩序を著しく乱すような行為をしたことに対し、会社が労働者に対して罰を与えるための解雇のことです。
 
会社が労働者に行う懲戒処分には、減給や出勤停止、諭旨解雇などがありますが、懲戒解雇は最も重い処分です。
 

自主退職と懲戒解雇との違い

会社を去るという点は同じでも、自主退職と懲戒解雇は全く違うものです。そもそも、自主退職の場合は労働者が自分の意思で労働契約の終了を申し出ます。一方、懲戒解雇の場合、会社が従業員に対して労働契約を終了させます。
 
また、懲戒解雇されてしまうと、失業給付金の面で不利益となる、退職金が支給されない・減額される、転職先が見つからないといったリスクが考えられます。
 

懲戒解雇の要件

懲戒解雇は懲戒処分の中でも最も重い処分です。そして、会社が労働者を懲戒処分とするためには、その処分が社会通念上相当である場合でなければなりません。
 
一般的には、まずは懲戒処分に関する就業規則や社内規定が必要です。「このようなことをしたら懲戒解雇になる」という規定がないにもかかわらず、懲戒解雇はできません。
 
そして、労働者が問題行為を行い、その行為が就業規則などに記載されている懲戒解雇に該当し、客観的合理性や社会的相当性が懲戒解雇に値するほど重大な場合、懲戒解雇が可能となります。
 

不当に懲戒解雇にされてしまった場合の対応

もしも、自主退職のはずが懲戒解雇にされてしまった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。
 
まずは、会社と懲戒解雇が妥当なのかしっかりと話しましょう。前記のとおり、懲戒解雇は簡単にはできません。間違いの可能性もありますので、人事部門などと話をしつつ、間違いでなければ、懲戒解雇の理由をできるだけ詳しく聞き取りましょう。
 
懲戒解雇の理由を聞いたら、その内容が就業規則のどこに書いてあるのか確認します。
 
その後、解雇理由証明書の発行を申請しましょう。解雇理由証明書には解雇理由が具体的に示されています。内容次第では不当解雇であると主張する材料にもなり得ますので、確実に受け取りましょう。
 
材料を集めたら、弁護士に相談するのが一番良いです。弁護士に相談する中で、不当解雇として会社と争って解決金を請求したり、解雇の無効を訴えたりといった選択肢を検討していきます。
 

まとめ

懲戒解雇は、ちょっとしたミスなどでは起こり得ない、「非常に重たい処分」です。いきなり懲戒解雇といわれると頭が真っ白になり、ついつい受け入れてしまうかもしれません。しかし、懲戒解雇はその後の人生に大きく影響します。万が一懲戒解雇を伝えられた場合は、いったん冷静になり、本記事で紹介した対応を行いましょう。
 

出典

e-Gov 法令検索 労働契約法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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