更新日: 2024.03.28 働き方
不動産会社で働く彼氏と休みが合わず、毎回自分の「有休」を使っています。有休の取り過ぎは「評価」に影響しますか?
しかし取得条件を満たす労働者は、決められた日数内であれば、有給休暇を取得する権利が与えられているのです。
そこで今回は、有給休暇制度について解説します。有給休暇を取得することによって、評価や給与に影響を与えることがあるのかどうかを確認してみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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有給休暇の取得条件と付与日数
まずは、有給休暇について解説します。有給は正式には「年次有給休暇」といわれ、労働基準法にて日数や条件が定められています。有給休暇が与えられる条件は、以下の通りです。
・雇われてから6ヶ月以上継続勤務している
・全労働日の8割以上出勤している
有給休暇の付与日数は、労働日数や時間によって異なります。ここでは、正社員などの通常労働者における有給休暇付与日数を表1にまとめました。
表1
継続 勤務年数 |
6ヶ月 | 1年 6ヶ月 |
2年 6ヶ月 |
3年 6ヶ月 |
4年 6ヶ月 |
5年 6ヶ月 |
6年 6ヶ月以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
付与日数 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
※厚生労働省「年次有給休暇制度について」を基に筆者作成
与えられた有給休暇は、発生日から2年間の有効期限となります。2年以内に使用しないと消滅してしまうため、有給休暇を取得するタイミングに注意しましょう。
有給休暇の取り方で個人の評価や給与に影響するのか?
有給休暇の取得は、条件を満たす全労働者に与えられた権利です。一方で「取得しにくい」「有給取得を申請しすぎると評価に影響するのでは?」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
原則、有給休暇の取得によって個人の評価や給与などに影響を与えてはいけないとされています。
これは労働基準法第136条の「使用者は、第三十九条第一項から第四項までの規定による有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない」との決まりに準じています。
上記から、正しい方法で有給休暇を取得した場合においては、評価や給与に影響することはあってはならないことが分かります。
しかし「賞与を減額する」、「マイナス評価とする」などと言ってくる会社もあるようです。この場合には、会社にある人事課などの相談窓口、もしくは自治体の労働局や労働相談センターなどに問い合わせてみるといいでしょう。
ただし、有給休暇の取り方に注意が必要なケースがあります。
例えば前日など急な有給休暇の取得申請は、会社に迷惑をかけてしまう可能性があります。ほかにも繁忙期などのタイミングによっては、希望する時期に有給休暇を取得することが難しい場合もありますので、早めに上司に相談しておくことが大切です。
有給休暇を取得する際は、トラブルにならないよう早めに相談することが大切
有給休暇の取得は、条件を満たす全労働者に与えられた権利です。労働基準法では、会社側は取得によって社員の評価や給与を下げるなど、不利益な扱いしてはいけないと記載されています。
決められた日数内であれば取り過ぎにはなりませんが、タイミングによっては希望する日の取得が難しいこともあるでしょう。会社とのトラブルに発展させないためにも、有給休暇の取得時期については早めに相談することが大切です。
出典
厚生労働省 年次有給休暇制度について(4ページ)
デジタル庁 e-GOV法令検索 昭和二十二年法律第四十九号 労働基準法 第百三十六条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー