更新日: 2024.03.18 働き方

仕事による適応障害を上司に伝えたところ「検査したわけじゃないでしょ」と一蹴。これってパワハラですよね? 慰謝料を請求できるでしょうか?

仕事による適応障害を上司に伝えたところ「検査したわけじゃないでしょ」と一蹴。これってパワハラですよね? 慰謝料を請求できるでしょうか?
仕事による適応障害を上司に伝え、「検査したわけじゃないでしょ」と一蹴された経験がある人もいるのではないでしょうか。このような上司の発言はパワハラにあたるのか、慰謝料を請求できるのか知りたい人もいるでしょう。
 
本記事では、適応障害とは何かをはじめ、パワハラの定義や代表的な言動の類型、パワハラによる慰謝料請求はできるのかなどについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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適応障害とは

適応障害とは、「日常生活の中で、何かのストレスが原因となって心身のバランスが崩れて社会生活に支障をきたす状態」「原因が明確でそれに対して過剰な反応が起こった状態」を指します。
 
適応障害の症状は、憂鬱(ゆううつ)な気分になったり、不安を感じたりするほか、頭痛や不眠になるなど、人によって異なります。適応障害になると、仕事に対応することが難しくなり、業務のミスが目立ったり、業績の低下につながったりする可能性があるでしょう。
 

パワハラについて知ろう

厚生労働省によると、パワハラとは「優越的な関係を背景とした言動」「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」「労働者の就業環境が害されるもの」といった3つの要素をすべて満たすものを指します。
 
代表的な言動の類型としては「身体的な攻撃」「精神的な攻撃」「人間関係からの切り離し」「過大な要求」「過小な要求」「個の侵害」の6つが挙げられるでしょう。ただし、これらに当てはまらない場合でもパワハラとして認められる場合があるため、注意が必要です。
 
本記事のタイトルにもあるように、仕事による適応障害を上司に伝えて一蹴されたケースは、一概にパワハラにあたるとは言い切れません。そのため、その発言のみで相手に慰謝料請求をすることは難しいでしょう。ただし、日常的な上司の言動により適応障害を発症した場合は、会社や加害者本人である上司に慰謝料請求が可能です。
 

パワハラで慰謝料請求をする場合は

パワハラで慰謝料請求をした場合にもらえる額は、パワハラを受けた期間や程度などの要因によって異なるため、一概に言えませんが、相場としては数十万円~100万円程度です。
 
なお、パワハラで慰謝料請求をする場合は、実際にパワハラを受けていたことが分かる客観的な証拠が必要になります。相手と話し合いをする場合であっても、パワハラの証拠が提出できなければ、話し合いが平行線になりかねないため注意が必要です。そもそも、パワハラ自体は、暴言や態度など、形に残らないものが多いため、証拠を集めるのに一苦労する可能性もあります。
 
パワハラと見なされる暴言や態度があった場合は、「いつ・どこで・誰が」というような詳細な記録をノートなどに記録しておくとよいでしょう。メールなど、証拠として残せるものがあればスクリーンショットで保存するとよいです。音声が録音できれば、それも客観的証拠になります。
 

職場でのパワハラは慰謝料請求をしよう

職場での優越的な立場を利用した身体的な攻撃・精神的な攻撃・人間関係からの切り離し・過大な要求・過小な要求・個の侵害などは、パワハラに該当する可能性が高いです。パワハラが原因で適応障害を発症した場合は、会社や加害者本人に慰謝料請求ができます。慰謝料請求には客観的証拠が必要ですが、泣き寝入りせずに証拠を集めて戦いましょう。
 

出典

厚生労働省 あかるい職場応援団 ハラスメントの定義
厚生労働省 あかるい職場応援団 ハラスメントの類型と種類
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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