更新日: 2024.02.24 貯金

今年こそは少しでも多く貯金したい! 先取り貯金がいいと先輩からアドバイスされましたが、普通預金でするのですか?

今年こそは少しでも多く貯金したい! 先取り貯金がいいと先輩からアドバイスされましたが、普通預金でするのですか?
少しでもお金を貯めたい、貯金をしたいと考えている人は少なくありません。とはいえ、気持ちがあっても、貯金が続かないのが悩みという人は多いでしょう。
 
貯金が続かない人に向いている貯蓄方法のなかに、「先取り貯金」があります。先取り貯金とはどのようなものなのでしょうか? また、どのような点に注意して取り組んでいくとよいのかを考えてみます。
飯田道子

執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)

日本ファイナンシャル・プランナーズ協会

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。

https://paradisewave.jimdo.com/

先取り貯金とはどんな貯金のこと?

「毎月〇〇円貯金する」「必ず△△円貯金しなくちゃ」と、貯蓄計画を立てる人はいます。ただ、実際には思ったように貯金できないと悩んでいる人は多いようです。
 
私たちは生活をするうえで、水道光熱費や食費などの生活費のほかに、交際費、スキルアップのための勉強の費用もあります。基本的に、毎月決まって支払うべき固定費があり、さらに冠婚葬祭やイベント等が発生し、臨時に支出しなければならないコストもあります。
 
そのため、給与から必要経費を引いて、残ったお金を貯金にまわそうと考えて計画を立てる人も多いでしょう。支払わなければならないお金や費用があるのだから、貯金できなくても仕方ないと考えてしまうのも納得できます。
 
しかし、「残ったお金があったら貯金にまわす」という考えでは、いつまでたっても貯金はできません。そこで大切になるのが、「先取り貯金」です。先取り貯金とは、給料等の収入が得られるタイミングにあわせて、あらかじめ決めていた金額を差し引いて貯金にまわすことです。
 
先取り貯金には、給料等の収入が予定されている日に、普通預金から貯蓄口座へ移し替える、自動振替で積立定期預金に移動する等の方法があります。あらかじめ決まった金額を振り返るようにしておけば、貯金ができなかったという事態になることはありません。
 

先取り貯金に適している金融商品とは?

先取り貯金をする場合、給料日等の当日に自分の手で預け替えるのもよいのですが、手間がかかります。また、当日が多忙の場合、手続きできないまま日がたってしまい、結局、貯金ができなかったということも考えられます。
 
そのようなことを防ぐためには、あらかじめ積み立てができるように口座振替の手続きをしておくと安心です。次に、先取り貯金に適している商品をご紹介します。
 

・財形制度

会社で財形制度を導入している場合に利用できる制度で、一般財形、マイホーム関連費用のための財形住宅、年金のための財形年金があります。毎月の給料日やボーナス支給日に給料から天引きされて積み立てるため、貯金もできるようになるでしょう。
 

・自動積立定期預金

給料日等にあわせて、口座振替で毎月定期預金へ積み立てる方法です。財形とは違い、誰でも銀行口座を使って利用できるので便利です。
 

・NISA

配当や運用益についての税制優遇が受けられ、つみたての場合は年間120万円まで利用でき、成長投資枠なら年間240万円まで可能です。また、NISA制度を使った運用は、株式や投資信託といった価格変動する金融商品に限られますので、ご自身のリスク許容度にあった商品を選択することも重要です。
 

・iDeCo

公的年金に上乗せしたい人に向けた商品であり、所得税における税制優遇が受けられます。積立限度額は勤務先や働き方によって違いがあり、原則60歳になるまでは引き出すことができません。
 
さらに、こちらもNISA同様、積み立てする金融商品を選択する必要がありますが、こちらは投資信託ばかりではなく定期預金も選択できますので、ご自身のリスク許容度にあわせて検討してみてください。
 

先取り貯金をするときに注意すべきこと

毎月の貯金額を決めても、急な出費で貯金を切り崩さなければならないことも考えられます。そのようなことにならないためにも、毎月の貯金額をいくらに設定するのかがポイントになります。
 
あらかじめ生活に必要な費用を取り除き、いざというときのための積み立て等も別途算出し、残りの金額から貯金額を決めていきましょう。
 
このように金額を決めていけば確実に貯金できる金額のはずなので、無理のない範囲ということになり、貯金は継続しやすいのではないでしょうか。
 
先取り貯金をするタイミングで、「家計の見直しをし、無駄がないのか」「スポーツクラブ等で会員費用の支払っていて利用しているのか」「不要なサブスクはないか」等を確認しておき、少しでも多く、貯金にまわすことができないかといったことをチェックすることも必要です。
 
大切なのは継続すること。無理のない金額からスタートしてください。
 
執筆者:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

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