更新日: 2024.02.14 貯金
定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
今回は、定年退職を迎える方の平均貯蓄額をご紹介します。さらに退職金の相場もあわせて解説しますので、いくら貯蓄しておけばよいのかと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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60歳における平均貯蓄額
まずは、60歳における平均貯蓄額を見てみましょう。
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社では、2023年に還暦を迎える方を対象に「2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を実施しています。上記調査における還暦人(60歳)の平均貯蓄額は、3454万円とのことです。
さらに、貯蓄額の割合を表1にまとめました。
表1
貯蓄金額 | 割合 |
---|---|
100万円未満 | 25.2% |
100万〜300万円未満 | 13.0% |
300万〜500万円未満 | 4.2% |
500万〜1000万円未満 | 11.8% |
1000万〜1500万円未満 | 10.1% |
1500万〜2000万円未満 | 2.9% |
2000万〜2500万円未満 | 6.9% |
2500万〜3000万円未満 | 1.2% |
3000万〜5000万円未満 | 7.6% |
5000万〜1億円未満 | 7.6% |
1億円以上 | 9.7% |
※プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 「2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を基に筆者作成
表1より、60歳を迎える方の46%が、1000万以上の貯蓄を持っていることが分かりました。一方で、100万円未満しか貯蓄がない方は25.2%と、貯蓄額には大きな差があるといえるでしょう。
今回平均貯蓄額が3454万円と大きいのは、1億円以上の貯蓄額がある方の割合が9.7%と、比較的高い水準であるからといえます。
【学歴別】退職金の平均
次は、退職金の平均額を確認してみましょう。
東京都産業労働局の「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」によると、モデル退職金(定年退職の場合)は、表2の通りです。
表2
学歴 | 退職金支給額(定年退職) |
---|---|
高校卒 | 994万円 |
高専・短大卒 | 983万2000円 |
大学卒 | 1091万8000円 |
※東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」を基に筆者作成
表2から、学歴によって、退職金には大きな差があることが見て取れます。高校卒と大学卒の差額は97万8000円にも及びます。
大学卒の経歴を持つ方は、平均で1000万円以上の退職金が支払われることが分かりました。
退職金と貯蓄1000万円があれば安心だが油断は禁物
定年退職を迎えたときに貯蓄が1000万円あれば、退職金の900万~1000万円と合わせて、約2000万円の老後資金が準備できます。
さらに、そこに年金支給が加われば、日々の生活は問題なく送れるでしょう。ただし老後は、医療費や介護費などが発生して、大きなお金が必要になる可能性もあります。
思わぬ出費が発生しても対応できるように、老後資金は早めに準備しておくことが大切です。
出典
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 PGF生命 2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査
東京都産業労働局 中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版) II.調査結果の概要 8 モデル退職金(集計表 第8表)<図表8-1>モデル退職金 (34ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー