更新日: 2024.01.29 その他家計
祖母と同居のため、脱衣所用に「ヒーター」の購入を検討しています。相場はどのくらいですか?
「ヒートショック」とは、寒暖差により血圧が乱高下することにより、意識障害を起こしたり、心臓や血管の疾患を引き起こしたりすることです。寒い脱衣所から暖かい浴室へ移動し、湯船に入ったときに起こりやすいため、部屋間の寒暖差をなくす対策が必要です。
家族のことを考えて、脱衣所にヒーターを設置することを検討される方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし「脱衣所にヒーターを置きたいが、どのようなものを置けばよいか分からない」という方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、脱衣所に設置するヒーターの選び方や、その相場について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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自宅内で最も寒いと感じるのは「脱衣所」
寒い時季には、「ヒートショック」が起こりやすくなります。「ヒートショック」は特に、寒い脱衣所から暖かい浴室へ移動するときに起こりやすく、高齢者の浴槽内での溺死の原因ともなっています。
株式会社一条工務店が行った「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」によれば、自宅内で寒暖差がつらい場所として最も多かったのは「脱衣所」で、71.7%というデータがあります。
脱衣所では入浴のために衣服の着脱を行うこともあり、さらに体温が奪われやすくなるでしょう。
そのため、脱衣所にヒーターなどの暖房器具を設置して、浴室との温度差を減らすことが、「ヒートショック」や、それによる事故の予防につながります。
浴室の脱衣所に設置するヒーターの選び方
脱衣所は浴室の隣にあるため、ヒーターが水やお湯でぬれてしまう可能性も考えられます。故障防止のために、防水性のある機種を選ぶことをおすすめします。
またヒーターというと、置き型のものを想像される方も多いでしょう。置き型のヒーター本体やコンセントの線につまずいて転倒してしまったり、脱衣の際にバランスを崩してヒーターにぶつかりやけどをしてしまったりする可能性もあります。こういった転倒ややけどを防ぐためには、壁掛け型のヒーターを選ぶこともよいでしょう。
壁掛け型電気ヒーターは、安いもので2000円ほどから購入することができます。また、価格帯としては2000円台のものから4万円台のものまであります。置き型電気ヒーターの値段は安いもので1500円ほどから購入できるため、購入時の出費が増える可能性はありますが、より高い安全性を求める方は壁掛け型を選ぶことをおすすめします。
防水性や価格などを考慮して、自宅に合ったヒーターを選びましょう。
安全にお得にヒーターを使うには?
脱衣所にヒーターを設置する際には、以下の点に注意が必要です。
・転倒防止機能付きを選ぶ
もし誤ってヒーターを転倒させてしまった場合には、ヒーター自体が高温であることから、火災につながってしまうおそれがあります。ヒーターが転倒した際に、自動で電源がオフになるものを選ぶことをおすすめします。また、重厚で安定感のあるものや、壁掛けタイプのものを選ぶのもよいでしょう。
・省エネ機能がついているものを選ぶ
消し忘れによる電気代の上昇を防ぐために、自動で電源が切れるものを選ぶとよいでしょう。機種によっては節電のために、省エネ機能が付いているものもあります。実際に、エアコンの暖房の場合は、無駄な稼働をせず、1日1時間の稼働時間の短縮を行った場合、ひと冬で約1430円の節約につながるという試算結果があります。
さらには石油ファンヒーターの場合ならば、1日1時間の稼働時間の短縮を行った場合に、ひと冬で約1470円の節約につながり、ガスファンヒーターの場合は、1日に1時間の稼働時間短縮で、約2150円の節約効果があるとされています。
脱衣所の特性や高齢者に合わせたヒーターを購入しましょう
高齢者の入浴事故を防ぐためには、家の中で最も寒いと感じる場所である脱衣所を暖める必要があります。
ヒーターを購入される際には、故障や火災を防ぐため、防水機能や転倒防止機能がついているかを確認しましょう。
また高齢者に配慮して、操作が簡単であることや、つまずき防止の対策がとれるものを選ぶこともおすすめします。
出典
株式会社一条工務店 冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー