更新日: 2024.01.28 その他家計
友人が就寝中もエアコンを「つけっぱなし」にしているそうですが、贅沢すぎませんか? 正直「よく電気代払えるな…」と感じてしまいしました…
本記事では、エアコンをつけたまま就寝すると電気代はどれくらい高くなるのかについて解説します。
寝ている間にエアコンをつけっぱなしにしたときの電気代は?
1時間あたりの電気代は「消費電力(W)×0.001×電気代単価(円)」で求められます。寝室の広さを8畳、暖房稼働時のエアコンの消費電力を約580W、電気料金の目安単価を31円、睡眠時間を8時間と仮定すると、電気代は次のとおりとなります。
●1時間あたりの電気代
580W×0.001×31円=17.98円
●8時間使用時の電気代
17.98円×8時間=143.84円
●1ヶ月あたりの電気代
143.84円×31日=4459.04円
つまり寝ているときにエアコンの暖房をつけっぱなしにした場合、暖房をつけない場合と比べて月4000円以上は電気代が高くなるということです。
ただしエアコンの消費電力は製品によって異なるのはもちろん、使用する環境によっても異なります。ここで試算した電気代はあくまで目安であり、実際の電気代は住んでいる地域やエアコンの機種、外気温、部屋の広さ、使い方によって大きく差が出ることに注意しましょう。
エアコンをつけたまま就寝することのメリット・デメリット
電気代のことだけを考えると、就寝時はエアコンを消したほうが良いといえるかもしれません。しかし、エアコンをつけたまま就寝することにはメリットもあります。
メリット
温度が低すぎる部屋で寝ると、体温を維持しようとして体から熱が逃げにくくなり、スムーズに寝つけなくなる可能性があります。エアコンをつけて暖かい部屋で寝ることで、寝つきや睡眠の質が良くなる効果が期待できるでしょう。
WHO(世界保健機関)は「低すぎる室温は睡眠の質や血圧に悪影響を及ぼす可能性がある」として、冬の室温に18℃以上を推奨しています。
デメリット
単純にエアコンを稼働させる時間が増えるため、電気代の負担が大きくなります。
また一晩中エアコンをつけっぱなしにすることで、空気が乾燥しやすくなることもデメリットといえるでしょう。濡れたタオルを干す、マスクをして寝るといった工夫をして、喉や鼻を乾燥から守りましょう。さらに電気代はかかりますが加湿器を使うこともおすすめです。
家計状況に応じて適切にエアコンを使おう
冬にエアコンをつけっぱなしにして就寝すると、月に4000円以上の電気代が余分にかかる計算になります。それを「贅沢」と感じる人もいるでしょう。
しかし暖かい部屋で眠ることで睡眠の質が上昇する、風邪を引きにくくなるといったメリットもあります。防寒グッズを買うお金や医療費を節約するということにつながるかもしれません。
しかし、エアコンを使用した分だけ電気代の負担が増えるのも事実です。電気代を節約しながら快適な環境で眠りたい人は、タイマー機能を使って稼働時間を短くすることも1つの方法です。
出典
経済産業庁 資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2023
国立精神・神経医療研究センター NCNP病院
厚生労働省 健康づくりネット 室温と高血圧、睡眠の関係
執筆者:山田麻耶
FP2級