来年こそ貯まる家計へ! 年末年始にしておきたいこと
配信日: 2023.12.28
日頃から家計簿をしっかり付けていれば、年末の家計の振り返りや来年の予算を立てるのは簡単ですが、なかなかそうはいかないのが家計管理の難しいところです。年末年始は家計を見直すチャンスです。ポイントをおさえて家計を見直し、来年こそ「貯まる家計」を目指しましょう。
執筆者:宮野真弓(みやのまゆみ)
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
子育てファミリーや妊活カップルのライフプランニングを中心に活動しています。
結婚や妊活、出産、住宅購入など人生のターニングポイントにおけるお悩みに対して、お金の専門家としての知識だけでなく、不妊治療、育児、転職、起業など、自身のさまざまな経験を活かし、アドバイスさせていただきます。
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1.収入金額を確認しよう
家計を見直す上ではじめに行なっておきたいのが、収入金額を確認することです。あなたは自分の手取収入がいくらか把握できていますか? 会社員の方は源泉徴収票がお手元に届く時期かと思いますので、それを元に次の計算式を使って算出してみましょう。
なお、住民税額は源泉徴収票には記載されていません。毎月の給与明細を確認するか、毎年5~6月ごろに勤務先から渡される「住民税課税決定通知書」で確認しましょう。
手取り収入=支払金額(A)− 源泉徴収税額(B)− 社会保険料等の金額(C)− 住民税額
(国税庁のホームページをもとに筆者作成)
また、児童手当や親からの贈与など受け取ったお金がある場合は、それも加えます。
2.金融機関の残高確認をしよう
次に、金融機関の残高を確認します。財形積立や確定拠出年金、つみたてNISAなどをしている人はそれらも全部含めます。これを合計したものがあなたの全財産です。1年間でどれだけ増えたのか、または減ってしまったのかを確認し、現在の貯蓄のペースを把握しましょう。合わせて、長い間使っていない口座がある場合には解約なども検討しましょう。
預貯金や投資の残高だけでなく、借り入れがある場合にはその残高も確認しておきます。貯蓄のペースと照らして、無理なく返済できているか、繰り上げ返済を検討できそうかなども確認してみましょう。
3.支出金額を確認しよう
家計簿を付けていないと、1年間にどれくらいお金を使ったのか、なかなかわかりません。そんなときは、先程確認した収入金額と貯蓄額を使って、次の式でざっくりと計算してみましょう。
支出金額 = 収入金額 − (1年間の貯蓄額+預貯金以外の年間積立額)
例えば、500万円の収入があり、1年間で100万円貯蓄できたとすると、それを除いた400万円が年間の支出金額です。そこから、旅行や冠婚葬祭、家電の購入など大きな支出を差し引いたものが生活費と考えられます。金額を確認するとともに、無駄遣いはなかったか、見直せるものはないかなどを考えてみましょう。
4.来年の計画を立てる
計画を立てる上でまず確認しておきたいのがライフイベントです。出産や子どもの進学、車検や車の買い替えなどの費用をしっかりと確認しておきます。これらは時期や金額がある程度決まっている比較的大きな支出なので、毎月の生活費からやりくりすることは難しいと思います。
積み立てなどで資金を準備している場合もあるかと思いますので、できるだけ予算内で収まるように、情報収集など早めに準備を進めておきましょう。合わせて、今後のライフイベントも確認し、それへ向けた資金の準備も始めましょう。
そして、貯蓄の計画を立てましょう。ライフイベントが重なる年は無理に貯蓄のペースを上げないことも大切です。無理なく続けられる金額をこつこつと貯蓄していきましょう。
年末年始は目標や計画を立てる絶好の機会です。ぜひ家族で共有し、来年こそ「貯まる家計」を目指しましょう。
出典
国税庁 給与所得の源泉徴収票(見本)
執筆者:宮野真弓
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者