更新日: 2023.12.25 その他家計
クリスマスケーキも「おせちセット」も高すぎ…。年末年始の食費はどのくらい増えるものですか?
クリスマスやお正月に向けて食費はどれくらい高くなるのか、豪華な食材としてどのようなものを購入する人が多いのかも気になるところです。食材の価格が高騰しがちな時期に、食費を抑えることはできるのかも合わせて検証します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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12月の食費の傾向やクリスマス・お正月に向けた準備にかかる費用
総務省統計局の家計調査によると、二人以上世帯の2022年12月の食費は10万2662円、2023年1月の食費は8万1152円でした。1月と比べて12月の食費は2万1510円も多くなっています。12月は食費が高くなるといっても、均等に日々高くなるわけではありません。
総務省統計局のミニトピックス「調理食品の支出」をみてみると、「『調理食品』の1世帯あたり日別支出金額(2018年12月)」で、1年間のうち最も高くなるのは大みそかの1718円、次いでクリスマスイブの636円でした。調理食品とは弁当、おにぎり、総菜、冷凍食品などです。
12月の1日あたり平均支出金額は439円なので、クリスマスイブは約1.4倍、大みそかは約4倍も支出が多くなっています。
・クリスマスのために購入するもの
2022年12月の家計調査(二人以上世帯)を品目別にみてみると、12月24日にケーキに支出した金額は427.11円でした。1ヶ月間のうち、この日が群を抜いてケーキへの支出が多くなっています。クリスマスにはパーティー料理に加えて、ケーキを購入する家庭が多いといえそうです。
・おせち料理の準備にかかる費用
「調理食品の支出」によると、2000~2018年の調理食品に対する支出の推移が2000年代はほぼ横ばいだったものの、2010年頃から増加傾向になりました。2018年は2000年の支出と比べて約1.2倍になっていることから、おせち料理を購入する家庭が増加傾向にあることが見て取れます。
セット売りのおせち料理は、料理の品数が多いため割高になりがちです。好みの料理をレトルトパックなどで購入して、重箱に詰めると費用を抑えられるでしょう。
・餅の購入費用
古い資料ですが、総務省統計局の家計ミニトピックス「餅への支出」によれば、餅への月別平均支出金額(2013年)で1年間のうち最も多かったのは12月の1074円となっています。12月の餅の支出金額は、年間の購入金額の約6割です。また、餅を購入する日は12月30日が最も多くなっています。
年末年始に購入する食材や購入した食材に対する満足度
株式会社食文化(東京都中央区)が、2023年11月に都内に住む30代以上の男女(世帯者のみ)1018人を対象におこなった、「年末年始のご馳走の購入経路」に関する調査(ゼネラルリサーチ調査)によれば、年末年始に購入する豪華な食材の筆頭は牛肉、次いでマグロ、カニの順でした。
年末年始に豪華な食材を購入する理由は、普段より豪華な食材で新年を迎えたい、親族が集まるからという回答がみられました。
また、年末年始に豪華な食材を購入した人のなかで、食材の満足度について「とても満足している」と答えた人は30%に過ぎませんでした。
「やや満足している」人が62.0%、「やや不満がある」人が7.1%、「とても不満がある」人が0.5%と、7割の人は多少なりとも何らかの不満を抱えているようです。理由として値段の割に量が少ない、価格が高い、鮮度がいまいちなど、価格や品質に不満がある人が多くみられました。
年末年始はイベントも多く食費の出費が増えがちだが工夫次第で節約が可能
年末年始はクリスマス・お正月と立て続けにイベントがあり、普段よりも豪華な食事をする機会が多いため、12月は食費が他の月よりも高くなりがちです。また、年末に向けておせち料理の食材は高騰し、調味料なども安売りされなくなります。
おせち料理の材料は12月20日を過ぎると高騰するので、その前に購入して下ごしらえをして冷凍することで出費を抑えることが可能です。また、調味料などは早めに購入しておくとよいでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 月次報告 2022年12月・2023年1月
総務省統計局 調理食品の支出
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 月次 2022年12月 表番号6-16 品目分類による日別支出
総務省統計局 餅への支出
株式会社食文化 「年末年始のご馳走の購入経路」に関する調査(ゼネラルリサーチ調査)
株式会社食文化 豊洲市場ドットコム
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー