更新日: 2023.12.22 その他家計

「エアコン」+「加湿器」は電気代がヤバいって本当? 8時間の電気代を試算

「エアコン」+「加湿器」は電気代がヤバいって本当? 8時間の電気代を試算
冬場は、ただでさえ空気が乾燥しているため、エアコンで温風を出し続けるとさらに部屋が乾燥してしまいます。乾燥対策には、加湿器が効果的です。エアコンと加湿器を併用すると、適切な湿度を保(たも)てるだけでなく体感温度を保つことも期待できます。しかし、エアコンと加湿器を併用した場合はどれくらいの電気代がかかるのでしょうか。
 
本記事では、両機器を8時間併用した場合の電気代の試算結果とエアコンの電気代の節約方法を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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エアコンを使用すると室内が乾燥するのはなぜか?

エアコンによる暖房が原因の乾燥は、空気と水分の関係によって引き起こされています。空気に含まれる水分量(飽和水蒸気量)を変化させるのは、温度です。温度が高くなれば、空気はより多くの水分を含むことができます。そのため、室内の乾燥を抑制するためには、温度が上がった分だけ水分量を増やすことが必要です。
 
しかし、一般的なエアコンには加湿機能がついていないため、空気に奪われた水分を補充できません。その結果、湿度が下がって室内が乾燥してしまうのです。
 

エアコンと加湿器を併用した場合の電気代

エアコンによる暖房で乾燥した室内の湿度を上げるためには、加湿器との併用が効果的です。そこで、エアコンと加湿器を8時間併用した場合の電気代を算出してみました。なお、計算に用いるエアコンは大手メーカーが販売している8畳タイプ(2024年モデル)で、加湿器は中小容量タイプ(2023年モデル)です。
 
・エアコンの電気代
電気代は、「1時間あたりの消費電力(kWh)×使用時間×目安単価(円/kWh)」という算式で算出できます。当該エアコンの消費電力(kW)は約470Wのため、まずは1時間あたりの消費電力(kWh)を計算します。
 
2023年12月時点の目安単価は31円(全国家庭電気製品公正取引協議会)のため、1時間あたりの消費電力(kWh)は、約14.57円(0.47×31円)です。そのため、8時間あたりの電気代は約116.56円(14.57円×8時間)となります。1ヶ月(30日間)あたりでは、約3496.8円かかる計算です。
 
・加湿器の電気代
当該加湿器の消費電力は6W(中モード)のため、1時間あたりの消費電力(kWh)は0.186円(0.006×31円)です。そのため、8時間あたりの電気代は1.488円(0.186×8時間)、1ヶ月あたりは約44.64円となります。
 
つまり、エアコンと加湿器を併用した場合は、8時間で約118円、1ヶ月あたり約3541.44円です。大半は、エアコンの電気代が占めるため、加湿器を併用したからといって電気代が跳ね上がるという可能性は低いでしょう。
 

エアコンの節約方法

加湿器を8時間使った場合の電気代は、わずか1.5円程度です。そのため、電気代を節約するのであれば、1ヶ月約3500円(1日8時間、30日使った場合)かかるエアコンの電気代を節約する方法を実践してみましょう。
 

フィルターを掃除する

フィルターに、ほこりが詰まっていると空気を吸い込む能力が低下して余分な電力を消費します。そのため、小まめなフィルター掃除(1ヶ月に1~2回程度)が大切です。
 

空気を循環させる

暖かい空気は、上部に滞留する特徴があります。体感温度の低下は、設定温度を上げることにつながるため、サーキュレーターや扇風機で空気を循環させましょう。
 

設定温度を下げる

環境省が推奨しているエアコンの設定温度は、20度(暖房)です。設定温度を下げると消費電力量の削減が期待できるため、できるかぎり20度に設定するように心がけましょう。
 

断熱性を高める

家の断熱性を高めると、部屋の暖かい空気を保ちやすくなります。そのため、エアコンの設定温度を下げることにつながるでしょう。ドアの隙間をふさいだり、窓のカーテンを二重にしたりするなど、すぐにできることから始めてみましょう。
 

加湿器は電気代の節約にもなる

加湿器とエアコンを併用したからといって、電気代が跳ね上がるわけではありません。エアコンは室内を乾燥させるため、加湿器と併用するほうが良いでしょう。また、湿度が上がると体感温度も上がるため、加湿器との併用は電気代の節約にもつながります。室内の乾燥抑制と電気代の節約のためにも、積極的に加湿器を利用しましょう。
 

出典

資源エネルギー庁 省エネやってみた
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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