更新日: 2023.12.21 その他家計
バブル時代は「ボーナスの袋」が立つほどだった!? 実際に袋を立たせるにはいくら必要? ボーナス支給額の推移についても解説
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ボーナスの推移
バブル時代(1986年12月~1991年2月頃まで)~2022年冬にかけてのボーナスの推移を見てみましょう。厚生労働省の「主要労働統計表」から、主要企業の一時金(夏、年末)を参考にしています。主要企業とは「妥結額なども含めて確認済」「資本金10億円以上」「従業員1000人以上」「労働組合がある」といった条件を満たしている企業です。
・バブル期
バブル期のボーナスの平均は年間(夏・年末)で133万124円でした。具体的には、1986年は116万7833円、1987年は119万1318円、1988年は126万2251円、1989年は136万6404円、1990年は146万3488円、1991年は153万455円です。バブル期に入ったばかりの1986年の年間と最後の年である1991年の金額差は36万2622円もあり、バブル期は毎年ボーナスが上がっていく時代でした。
・バブル期後5年ごとのボーナスの推移
バブル期後のボーナスの推移を5年ごとに見てみると、1996年は159万3148円、2001年は159万6047円、2006年は168万3671円、2011年は150万8481円、2016年は167万4186円、2021年は155万5830円です。
2022年度は167万5318円でした。主要企業のボーナス平均額(年間)は160万円前後です。主要企業においては、バブル期とその後において、ボーナスの金額が極端に変化したわけではないといえますが、社会保険料などが引き上げられているため、手取りで見ると減っていると感じるのではないでしょうか。
・2023年年末のボーナスの予想額
第一生命経済研究所が行った「2023年・冬のボーナス予測」によると、2023年冬のボーナス額は前年比+2.1%と予想されています。主要企業の2022年冬のボーナスは84万2978円でした。こちらの金額から+2.1%として2023年冬のボーナスを算出すると、約86万681円と予想できます。2022年度に続いて、主要企業は2023年度も経済的に安定しているといえるでしょう。
お札を立たせるには500万円程度必要
ボーナスを1万円札で渡される場合、例えば、50万円であれば「1万円札×50枚」必要です。お札の厚さは約0.1mmですので、50万円分でも厚さはわずか5mmしかありません。これではお札を立たせるのは難しいでしょう。安定した状態で立たせるには数cmは必要です。
日本銀行によると、お札1000枚で厚さが10cm程度になります。仮に厚さ5cm程度あればお札を立たせることができると考えた場合、1万円札が500枚、金額にして500万円が必要です。前述した夏・冬のボーナスの合計額でも160万円前後となっているため、数年分のボーナスをまとめれば「袋が立つ」状態になると考えられます。
袋が立つほどのボーナスは500万円以上
主要企業の平均ボーナスは夏・年末合わせて160万円前後となっています。バブル期は一般的に給与が高かったといわれていますが、主要企業のボーナスの推移を見る限りでは、バブル期とその後にボーナスの金額が極端に変化したわけではありません。
近年上昇している社会保険料が、かつてはボーナスから引かれていなかったこともありますが、160万円程度で袋を立たせることは難しいと考えられます。
ボーナスは「袋が立つほど」の金額と表現されることがありますが、そのためには1万円札で500枚(金額にして500万円)以上のボーナスであることが必要になるといえるでしょう。
出典
厚生労働省 平成16年版厚生労働白書 主要労働統計表
厚生労働省 令和5年 民間主要企業夏季一時金妥結状況を公表します
厚生労働省 令和4年 民間主要企業年末一時金妥結状況を公表します
第一生命経済研究所 2023年・冬のボーナス予測
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー