更新日: 2023.12.18 貯金

銀行口座の残高がマイナスに! 詐欺に遭ったのではないかと不安なのですが、理由として何が考えられますか?

銀行口座の残高がマイナスに! 詐欺に遭ったのではないかと不安なのですが、理由として何が考えられますか?
家計の状況を把握するためには、預金通帳のチェックをこまめにすることが大切です。なかには、確認したときに残高がマイナスになっていた経験がある人もいるのではないでしょうか。
 
思い当たる理由がない場合は、「詐欺に遭ったのではないか」と不安に感じる人もいるでしょう。そこで、本記事では銀行口座の残高がマイナスになる理由として考えられる当座貸越(自動融資)について紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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「当座貸越(自動融資)」が原因の可能性がある

銀行口座の残高がマイナスで表示される場合、「当座貸越(自動融資)」という金融機関のサービスが原因と考えられます。一般的に、銀行口座に十分なお金が入っていない状態でカードなどの引き落としが行われると残高不足となり、そもそも引き落としができません。
 
このケースでは、引き落としができなかったことが引き落としを依頼した事業者などに通知され、その後は銀行口座の名義人へ督促されます。つまり、口座残高がゼロになることはあっても、マイナスになることは基本的にありません。
 
ところが、総合口座で「当座貸越(自動融資)」というサービスを利用している場合は話が変わってきます。当座貸越(自動融資)とは、簡単にいうと口座残高が足りなくなった場合、総合口座内の定期預金などを担保にして銀行から融資を受けられるサービスのことです。
 
カードローンのような審査はないため、残高がマイナスになると口座の名義人が知らない間に融資を受けるかたちとなります。この当座貸越を利用している場合は、口座残高がマイナスで表示されるため、今回のケースのように預金通帳を確認したときに残高がマイナスで表示されて驚く人もいるでしょう。
 

当座貸越(自動融資)は借金なので、そのままにしておくと利息が発生する

当座貸越(自動融資)は、民間の金融機関が提供しているサービスで、担保の種類や借入限度額などは各金融機関によって異なります。例えば、担保の種類では定期預金以外に積立預金などでも利用可能な場合があります。
 
また、借入限度額は100万円などの具体的な金額ではなく、「担保合計額の〇〇%」という取り決めをしているところもあります。当座貸越(自動融資)は、口座名義人へ事前通知することなく自動的に融資実行されるため、「なぜこんな仕組みがあるのか」と疑問に思う人もいるでしょう。
 
当座貸越(自動融資)を利用するメリットとしては、「残高が不足していても引き落とし不能にならないこと」が挙げられます。公共料金や家賃など、生活するうえで忘れるわけにはいかない引き落としのうっかり忘れるのを防げるのが特徴です。
 
一方で、デメリットとしては、「マイナスになっているお金には利息が発生すること」が挙げられます。マイナスになっている残高は、定期預金などを担保にして金融機関から借りているお金です。そのため、カードローンでお金を借りるのと同じように利息が発生し、そのまま放置していると返すお金の総額がどんどん膨らんでしまいます。
 
もし、通帳を確認したときに残高がマイナスになっていた場合は、すぐに現金を入れてプラスになるようにしたほうが無難です。
 

総合口座の通帳はこまめにチェックしておこう

今回紹介したように口座残高がマイナスで表示されている場合は、当座貸越(自動融資)が実行されている可能性が高いです。当座貸越(自動融資)は、利用の仕方によっては便利なサービスですが、口座の残高がマイナスになっているときは利息が発生します。余計な利息を支払わないためにも、総合口座の通帳はこまめにチェックしておきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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