更新日: 2023.11.29 その他家計

結婚した場合の生活費がどうなるのか、なかなか想像できません。一人暮らしと二人暮らしでどんな違いがあるのでしょうか?

結婚した場合の生活費がどうなるのか、なかなか想像できません。一人暮らしと二人暮らしでどんな違いがあるのでしょうか?
結婚をすると、多くの方が一人暮らしから二人暮らしへと変わります。子どもがいれば、さらに世帯人数は増えていきます。世帯人数が増えると気になるのが、生活費でしょう。誰かと暮らした経験がなければ、世帯人数が増えた際の生活費について、まったく想像できないのも仕方がありません。
 
本記事では、一人暮らしだった人が結婚し二人暮らしとなった場合、生活費にどのような変化があるのかについて考えます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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一人暮らし世帯と二人以上の世帯の平均生活費

一人暮らしと二人暮らしの生活費の違いを、総務省統計局の「家計調査報告」から考察してみましょう。2022年の調査結果をみると、まず、一人暮らし世帯の消費支出の月平均額は、約16万1000円となっています。対して、二人以上の世帯は、約29万円です。二人以上の世帯のデータのため、子どものいる世帯も含まれています。
 
夫婦二人のみであれば、二人以上の世帯の消費支出額よりも低くなるとみられますが、それでも一人暮らしと比べると月あたり10万円ほどは上がる世帯が多々出てくるでしょう。
 
ちなみに、賃貸物件を借りて住む場合には、これらの数字よりも消費支出額が上がる世帯が多くなるとみられます。家計調査では、持ち家世帯のデータも含まれているためです。
 

・一人あたりの生活費は少なくなるケースが多い

結婚して二人暮らしになると、世帯でみたときに、一人暮らしのときの生活費が単純に2倍となるわけではありません。統計からみても、二人以上の世帯における消費支出の月平均額は、一人暮らし世帯の二倍の額と比べて少なくなっています。家賃や光熱費の基本料金および一部の消費額は共有できるため当然です。
 
お互いの収入が変わらず、かつ夫婦のみの世帯であれば、一人暮らしのときと比べて、一人あたりの生活費の負担は楽になるケースが多いでしょう。
 

項目ごとにみる金額の増え方の違い

「家計調査報告」で一人暮らし世帯と二人以上の世帯の消費支出のうち、さらに細かな項目ごとを比較すると、まず、食料費が増えていることが分かります。一人暮らし世帯では月平均額が約4万3000円だったのに対し、二人以上の世帯では約8万1000円です。食料費に関しては、倍近くに増えています。
 
住居費は二人暮らし世帯のほうが少なくなっていますが、これは、結婚や出産を機に持ち家を取得した世帯が多いためと考えられるでしょう。
 
そのほかの項目はおおむね増加していますが、顕著なのは、交通・通信にかかる費用です。一人暮らし世帯が月平均で約1万9000円であるのに対し、二人以上の世帯では約4万1000円となっています。住む地域や生活状況にもよりますが、この項目に関しては節約の余地があるでしょう。
 
また、一人暮らしの世帯ではほぼ0円だった教育費が、二人以上の世帯では月平均で約1万1000円かかっているという結果でした。子どもがいないうちは、毎月1万円ほど差し引いて毎月の消費支出額を考えられるともいえます。
 

結婚後の生活費については二人の協力が不可欠

結婚後の生活費について、なかなか想像できないという人は多いでしょう。しかし、収入が減らないのであれば、むしろゆとりを感じる世帯も出てきます。
 
心配な人は、結婚したり一緒に住んだりする前に、生活費についてパートナーと話し合っておきましょう。いずれにしても、二人の協力が不可欠です。消費項目のなかで、妥協できる点や譲れない点などについて事前に意見交換し、納得できる形で二人暮らしをスタートさせる必要があるでしょう。
 

結婚前に二人暮らしになったときの生活費をシミュレーションしておこう

結婚をして一人暮らしが二人暮らしとなれば、世帯ごとの生活費は確かに増えます。多くの消費項目で2倍程度増え、統計上では、交通・通信費の増え方は2倍以上です。しかし、一人暮らしのときと比べて、一人あたりの負担は減るケースが多いでしょう。
 
心配であれば、結婚前にパートナーと話し合い、シミュレーションをしておくのも大切です。結婚後にお金が原因でもめないよう、あらかじめ生活にかかる費用を想定しておきましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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