更新日: 2023.11.23 働き方

職場の飲み会は「2次会」まで参加するべきですか? 先輩に「付き合いが大事」と言われましたが、強制なら残業代を出してほしいです…

職場の飲み会は「2次会」まで参加するべきですか? 先輩に「付き合いが大事」と言われましたが、強制なら残業代を出してほしいです…
職場での飲み会に「2次会」まで参加するとなると、帰りも遅くなってしまうでしょう。参加が前提の場合は、残業代を払ってほしい気分になるかもしれません。飲み会に残業代が支払われるのは、飲み会が「労働時間とみなされるケース」に限ります。
 
本記事では、具体的にどのようなケースが該当するのか、また2次会をうまく断る方法についても解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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労働時間の考え方

厚生労働省では、「労働時間の考え方:『研修・教育訓練』等の取扱い」において、労働時間を「使用者の指揮命令下に置かれている時間」と定義しています。さらに、「使用者の明示または黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は、労働時間に該当する」とも記載しています。
 
すなわち、参加を会社から業務命令として強制されている場合には、飲み会であっても労働時間とみなすのが基本です。明示的なものがなくても、飲み会に参加しないことで仕事に支障が出る、減給されるなどの不利益をこうむるケースも、事実上参加を強制されているといえるでしょう。
 

時間外労働の賃金割増率

飲み会は定時後に行われるのが一般的であり、労働時間にみなされるときには、時間外労働として会社は条件に見合う割増金を支払わなくてはなりません。残業時間の割増率は時間外労働の長さによって異なり、月に60時間以下の場合は25%以上ですが、月に60時間を超える場合には50%以上となります。
 
また、労働者を22時から5時までの間に労働させたときには「深夜労働」となり、割増率はさらに25%以上が加算されます。
 

2次会をうまく断る方法

飲み会であっても、前述のように「事実上強制」といえる状況であることが明確であれば、残業代を請求できます。ただし、実際には「付き合いを大事に」と言われ、行かないと気まずい思いをする程度であるケースが大半ではないでしょうか。
 
こうした「義務ではなく、最終的な判断はあくまで本人に委ねられているケース」では、労働時間には該当しません。そのため現実的な対処方法として、うまく断る方法を知っておきましょう。例えば、以下のような理由であれば角は立ちにくいでしょう。
 

・自分や家族の体調が良くない

夜遅くまで飲み会に参加すると、翌日の体調に響きます。「すでに体調が良くないため今日はこれで帰ります」と伝えれば、無理強いはされないでしょう。「自分や家族が風邪気味で、万が一、うつしてはいけないので」と相手の体調を気遣うのもスマートな断り方です。
 

・明日の朝が早い

「朝一で取引先のところに出向かなくてはいけない」「朝早くから資料を作らないと午後の会議に間に合わない」など、仕事がらみの理由も、先輩には納得してもらいやすいでしょう。
 

・終電がなくなる・門限がある

具体的なワードで、時間的なリミットを伝えることも有効です。「本当は行きたいのに残念」というニュアンスで断れます。特に実家住まいの人の場合は「門限がある」と伝えれば、先輩も強引には誘ってこないでしょう。
 

行きたくない飲み会に無理に参加する必要はない

職場での人間関係や付き合いが大事なのは理解できますが、行きたくない飲み会に無理に参加する必要はありません。角が立たない理由をいくつか用意して、一次会の段階で先に断っておくとよいでしょう。そのかわりに、体調が良いときや時間的に余裕があるときは率先して参加するなど、職場の人間関係を壊さないよううまく立ち回ることも大切です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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