更新日: 2023.11.18 その他家計
「ホットカーペット」はコタツより節電になるって本当? 電気代がどのくらい違うのか計算してみた
本記事では、両者の1ヶ月分の電気代を計算してみたいと思います。
執筆者:八木友之()
ホットカーペットの電気代
まずはホットカーペットの1時間の消費電力を確認しましょう。今回使用するホットカーペットはアイリスオーヤマが販売している「ホットカーペットベーシック」とし、サイズは広めのリビングに合う3畳サイズ(235cm×195cm)を選択しました。
定格消費電力は740W(ワット)です。1時間当たりの消費電力は温度設定「中」で約244Wh(ワットアワー)、「強」で約424Whとなっています。
本記事では「中」設定と仮定し、それに公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている電気代の目安単価31円/kWh(キロワットアワー)(税込)を乗じて電気代を計算します。電気代は1時間当たりの消費電力(kW)×使用時間×料金単価で計算できます。
約0.244(kWh)×1(時間)×31円(料金単価)=約7.5円
1時間当たりの電気代は約7.5円なので、毎日6時間使用した場合の1ヶ月の電気代は、約7.5円×6時間×30日=約1350円となります。
こたつの電気代
こたつはニトリが販売している「リビングこたつ(WW22 150 MBR)」を使用したとし、サイズは4~6人が座れるサイズ(150cm×80cm×41cm)のものを選択しました。
定格消費電力は510W、1時間当たりの消費電力は温度設定「弱」で約80Wh、「強」で約170Whとなっています。「中」の記載がありませんでしたので、本記事では弱と強の間ということで約125Wで計算してみます。
約0.125(kWh)×1(時間)×31円(料金単価)=約3.9円
ホットカーペットと同じく毎日6時間使用した場合の1ヶ月の電気代は、約3.9円×6時間×30日=702円となります。
ホットカーペットVSこたつの結果
ホットカーペットとこたつにかかる1ヶ月の電気代は、ホットカーペットが約1350円、こたつが約702円という結果になりました。ホットカーペットよりこたつの方が半額近く安く過ごせるようです。
ただ両者を検討する際には、電気代以外にも気になる部分があるかと思います。最後にそれぞれのメリットとデメリットを紹介します。
ホットカーペットのメリット・デメリット
まずはホットカーペットのメリットとデメリットを見ていきましょう。
・床暖房のように足元の寒さを軽減してくれる
・ラグやカバーなどを敷くとお手入れが楽
・椅子が使いにくい
こたつのメリット・デメリット
次にこたつのメリットとデメリットです。ホットカーペットに相反する内容が並んでいます。
・ハイタイプのこたつなら椅子が使える
・電気代が安い
・お手入れが大変
・こたつの外は寒い
まとめ
本記事の計算では「ホットカーペットはこたつより節電になる」というのは間違いであることが分かりました。
こたつの方が消費電力が小さく、電気代が安く済むようです。とは言え、半額近く差があるといっても、両者の差額は数百円程度であり、ホットカーペットも節電にはなります。
両者のメリットとデメリットを考慮したうえで、自身に合ったものを選択するとよいでしょう。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会 よくある質問Q&A
アイリスオーヤマ株式会社 ホットカーペット ベーシック
株式会社ニトリ リビングこたつ(WW22 120)通販
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士